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成功する農業! 有機肥料と化成肥料の基本とやり方

有機肥料と化成肥料の使い分け

化成肥料の利点も簡単に説明する。それは「即効性」と「高い肥料成分の割合」だ。肥料を与えたいときに与えられ、有機肥料に比べ少量の施用で済む。さらに肥効が長期間持続するタイプもありとても利便性が高い。

次は費用面に関してだが、有機肥料と化成肥料で等量の肥料成分を施用したとすると、有機肥料の中でも家畜糞堆肥であれば化成肥料より安い。しかし、家畜糞堆肥は窒素の割合がリン酸、カリに比べ低いため、単独では使いづらい。

これまでの有機肥料と化成肥料の特徴を加味すると、有機肥料(家畜糞堆肥)をリン酸とカリの供給源と土壌改良材として、化成肥料を窒素の供給源として使用することが妥当だろう。また、有機肥料は元肥と相性が良く、化成肥料は追肥に適している。



注意点として、有機肥料はゆっくりと分解しながら効くため、連用する場合は土壌診断をして成分のバランスを考えた施用を行うことだ。特に家畜糞堆肥の場合、リン酸、カリが過剰になる可能性が高い。また、有機肥料は微生物の活動により肥効が左右されるため、低温時は肥料効果も低くなることも考慮する必要がある。

最後に、個性が強い有機肥料であるが、うまく利用できれば病気の抑制や土壌物理性改善に効果的で利点も多い。有機肥料、化成肥料の長所を上手に発揮させ、収量増加を目指そう。



プロフィール

豊田 潤

青森県出身。2010年、弘前大学農学生命科学部応用生命工学科卒業。建設コンサルティング業、養豚業などの経験を経て、循環型社会の取り組みに関心を持ちアルファイノベーション(株)へ入社。約5反の農地で一から栽培を始め、現在は青ネギ生産リーダーとして栽培管理や現場スタッフの育成を行いながら全体の採算管理および企業の新規農業参入コンサルティングを行っている。

アルファイノベーション(株)

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