草を粉砕して、微生物が心地良い土づくり! “BLOF理論”で安心・安全な野菜を
2021/09/06
農薬や化学肥料、除草剤を使用しなくても、おいしくたくましい野菜をつくりたい。そんな思いを抱く新規就農夫妻が実践するのは、「BLOF理論」に基づく自然に優しい農法だった。
自然と人に優しい
農機・資材
福岡県のほぼ中央に位置する朝倉市。北側に900m前後の山々がそびえ、その麓にのどかな田園風景が広がる美しい里山だ。温暖な気候と肥沃な土地に恵まれ、農業も盛ん。この土地で約3年前に新規就農したのが、さちまる農園の今泉早智さんと朋美さんご夫妻だ。
「好きなことをして暮らしたい」と脱サラした早智さんは、家庭菜園のおもしろさに目覚め、農業ビジネススクール「アグリガーデンスクール&アカデミー」に入学。有機農業について基礎から実践的に学ぶなかで出会い、感銘を受けたのが「BLOF理論」だった。
脱サラした今泉早智さんは、今の生活を「やりがいがあり、ストレスフリー」と話す。奥様の朋美さんは、子供のアトピーをきっかけに安心安全な食へ興味を持った。「自信を持って販売できる野菜を作っていられることが幸せです」。
BLOFとは、Bio Logical Farmingの略のことで、植物生理に基づいて土づくりを提唱。自然生態系のメカニズムに基づいてアミノ酸やミネラル、水溶性炭水化物を供給し、農薬や化学肥料を使用しなくても、高品質・高栄養価・多収穫を実現する農業手法だ。さちまる農園では、BLOF理論をもとに、主にニンジン、ミニトマトを栽培・加工販売をしている。
プラム形のミニトマト「アイコ」。BLOF理論により収穫量は3倍にも。
「BLOF理論は、微生物の力を借りた土づくりが基本。すべてに科学的根拠があるので、何かあったときも原因をきちんと突き止められるし、次に活かせるのも魅力です。BLOF理論で育てると、大きくて栄養価が高く、本当においしい野菜になります」(早智さん)
「BLOF理論なら収量も高く、畑の面積が小さくてもOK。結果的に山を削らずに済むなど森や自然を守ることにも繋がる。根底に地球を守ろうという意識がしっかりある点も好きです」(朋美さん)
採れたてのニンジンにレモンを加えて作る「さちまるのにんじんジュース」の加工販売も。ネットショップで取寄可能。
微生物にとって最適な環境を作るために重要な作業のひとつが、緑肥のすき込みだ。ニンジンの圃場では、春の早い時期にソルゴーを播種し、夏までにすき込みを行う。そのとき、活躍するのが、オーレックの『ブルモアー』だ。
「以前は手持ちの草刈機で草を刈っていたんですが、そうすると大きい塊が残ってしまうんです。大きな有機物が土の中に残ると、ニンジンの又根を誘発して、B品ができる原因にもなっていました。『ブルモアー』は、離乳食のように草を細かく粉砕してくれるし、作業もとてもラクになりましたね。今から収獲の時期が楽しみです」(朋美さん)
さちまる農園が目指すのは、人にも環境にも地球にも優しくおいしい野菜づくり。その傍らには、『ブルモアー』がある。
DATA
OREC BULL MOWER(HRC804)
長い草や小笹にもラクラク対応。細かく粉砕するので放草しても早く土に還元。
¥619,300(税込)
問い合わせ
株式会社オーレック
TEL:0943-32-5002
文・写真:曽田夕紀子(株式会社ミゲル)
AGRI JOURNAL vol.20(2021年夏号)より転載
Sponsored by 株式会社オーレック