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環境統合制御システム×木製ハウスが実現する、 持続可能なスマート農業化とは?

圧倒的な技術力と画期的なアイデアで農林業用環境制御盤の開発と普及を担う、オムニア・コンチェルト。 同社が新提案する、環境負荷の軽減と作業の効率化を同時に叶えるこれからの農業のカタチ。

あらゆる情報の“見える化”で
遠隔制御・管理も安心

政策目標として全国的なスマート農業化が掲げられ、あらゆる分野での技術革新が求められる農業界において、昨今、注目株の企業がある。東京都港区に本社を置くオムニア・コンチェルトだ。

農林業用環境制御盤の開発・製造・販売を主軸に、次世代を見据えた先進的かつ効率的な農業を実現する、さまざまな技術開発に力を注いでいる。代表取締役の藤原慶太さんはこう話す。「そもそも弊社を立ち上げたのは、木質バイオマス発電所を基軸として、周辺の付帯設備事業、農林水産業、一次産業に貢献するという目的から。農福連携を含めた新たな雇用を目指すなど、社会課題解決型ビジネスを実現しながら地域貢献できるような技術開発を目指しています」。


ハウス内で漁業と農業が同時に制御・管理可能に。現在、研究機関と連携し、海産物の陸上養殖と農作物栽培の複合運用に取り組んでいる。

その最先端技術の一つが、ハウス内の温度、湿度、CO₂濃度、日射量などを詳細に制御できる高度な環境統合制御システム「コンチェルト(Concerto)」と、パソコンで制御機器を遠隔監視・制御することができるソフト「スフマート(Sfumato)」だ。

環境統合制御盤「コンチェルト」(左)、CO₂局所施用「コントローラー ブレス」(右)。カバーデザインには、お気に入りのグラフィックを選べるのも嬉しい。

3Dを駆使した画面では、数値だけでなく、直感的にハウスの状態をリアルタイムで把握可能。また、3 D画面によるシミュレーション機能にも優れ、新設ハウスのレイアウトや設備も自在に設計・検討することができる。思い切ってスマート農業化に踏み切った新規ユーザーたちからも高評価だという。


環境統合制御システム「コンチェルト」と、遠隔監視・制御ソフト「スフマート」の仕組み

「同システムでは、サーモグラフィーカメラによる温度分布の可視化や、太陽光パネル付きスリッド型遮光カーテンによる部分的な日射調整、蓄電など画期的な技術を搭載し、細かいところまで制御を可能にしています。点在するハウスの多点観測を一括管理ができ、管理者がたとえ地球の裏側にいたとしてもあたかもその場にいるかのように遠隔監視および管理をすることができます。また、ハウス内での作物の出荷・販売管理の一元化や、輸出対応、環境データに基づく収穫予測などのソリューションも開発・提供していく予定です」。

オムニア・コンチェルトのシステムでは、無線技術を活用して点在するハウスの多点観測と一括管理が可能。監視センター(八王子LABO内)からリモートで環境データをモニタリングし、異常を検知してフォローアップする。

 

 

木製ハウスでCO₂を局所施用し、
環境負荷も軽減

さらに独自性あふれるのが、環境制御システムを活用するためのハウス本体だ。パイプや鉄骨の代わりに環境に優しい間伐材を活用した「木製ハウス」である。

オムニアコンチェルトが手掛けた木製ハウス

オムニアコンチェルトが手掛けた木製ハウスと環境統合制御盤

ハウス内の環境に合わせて開閉する天井遮光用のスリッドや側面のブラインドには、太陽光パネル構造とハウス内電源供給を補てん。また、住宅建材用の断熱材を用いているため、適度な温度管理が可能といった機能面での特徴はもちろん、建物としての意匠性が高い点も嬉しい。

「林業の生産サイクルの健全化に貢献しながら、温室効果ガス削減を促進させるべく、新たな木材活用用途として開発したのが、農林業用木製ハウスです。CO₂局所施用や環境制御盤など木製ハウスでの収量を高めるための技術はすでに確立。さらには、小型バイオマス発電所から出る排ガスに含まれるCO₂を簡易浄化回収して農林業用ハウスに供給し、最適なタイミング・濃度で局所施用する技術もあります。作物の生育を健全に促し、農作業を効率化し、環境負荷を軽減する三方良しの農業。木製ハウスならその実現を果たすことができます」。


ハイブリッド型(栽培最適化、発電最適化)環境統合制御の仕組み
環境に優しい木材を使い、最先端の環境制御システムを搭載した木造ハウスの設計・施工も手掛ける。3Dシミュレーションで、木造ハウスのデザインや構造を詳細に設計。

最先端技術を用いたエコシステム事業構築を目指すオムニア・コンチェルト。その先進性と確かな技術力は、農業者のみならず、企業や自治体からの信頼も厚く、現在も各地で画期的なプロジェクトや実証実験が進行中だという。持続可能性を模索しながら、スマート化を急ぐ農業界にとって、今後も目が離せない存在だ。
 

 

問い合わせ

株式会社オムニア・コンチェルト

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