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きのこ農家に朗報! ハエを”泡”で捕る捕虫器が登場

昨今、食料品への異物混入が多発しており、食品メーカーが自主回収するケースが相次いでいる。中でも一番多いのが「虫など」によるケース。きのこ業界においても例外ではなく「きのこバエ」に頭を悩ませている生産者は多い。 

農薬が使えないきのこ栽培室
生産者のアイデアから捕虫器誕生

国民生活センターが平成27年に発表した「食品異物混入に関する相談の概要」では、2009年以降の相談件数は約16000件。中でも最多なのが「虫など」によるケースで345件だった。

きのこ業界でも「きのこバエ問題」に多くの生産者が頭を悩ませている。「きのこバエ」とは「クロバネキノコバエ」など色々な種類のハエを総称したもの。「きのこバエ」は栽培室に侵入して菌床に産卵し、孵化した幼虫がきのこや菌糸を食べ、害菌汚染を引き起こす。幼虫が付いたきのこを出荷してしまうと”異物混入”となり消費者の信用を損なう問題につながる。

幼虫は半透明で気づきにくく、きのこ栽培室では農薬が使えない。異物混入被害を最小限に抑えることはできないかと苦慮していた岩手県のきのこ生産者のアイデアをもとに、温度・湿度調節、制御機器の専門メーカー「株式会社ニッポー」が、捕虫器「ハエと~る」を開発した。

業界では珍しい”泡“を使った
捕虫方法の仕組みとは?

 

捕虫器「ハエと~る」

従来の捕虫方法には、誘虫ランプで誘引しファンを使うものや粘着シートなどがある。誘虫ランプは網袋で捕虫するため繰り返し使用可能なこと、粘着シートは単価が安く手軽なことがメリットだ。

しかし、誘虫ランプにはファンから逃げるハエがいたり、粘着シートにはシートの交換作業が手間であったりと、デメリットもある。

今回開発された「ハエと~る」は、オリジナル配合の捕虫液を入れた水をエアレーションし泡を発生させ、捕虫液の香りと紫外線ランプに引き寄せられたハエを泡で捕虫する、新しい捕虫方法をとっている。

実際のきのこ栽培ハウスで行った自社実験では、24時間で2564匹のハエを捕獲した。また、捕虫液は人体に影響がない「95%天然原料の捕虫液」を使用しているので安心だ。デメリットを挙げるとすれば水の交換が必要なことだろうか。

今後、他業界にも応用していくという「ハエと~る」。きのこ農家の方は試してみてはいかがだろうか。

問い合わせ

株式会社ニッポー
TEL:048-255-0066

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