IHI、国内初のリモコン付き小型ハンマーナイフ式草刈機を開発・販売
2022/07/07
株式会社 IHI アグリテックは、国内初のリモコンで操作できる小型ハンマーナイフ式草刈機を販売。農研機構、福島県農業総合センターと共同で開発した技術成果を使用し、遠隔操作で市販の草刈機の2倍の効率で草刈りを可能にする。
今までの2倍以上の作業効率
国内初のリモコン付き
ハンマーナイフ式草刈機
国内初となる、人が乗用せずにリモコンで操作できる小型ハンマーナイフ式草刈機を、株式会社IHIアグリテック(以下IAT)が発売する。
「リモコン小型ハンマーナイフモア SH950RC」は、農研機構、福島県農業総合センターと共同で開発した技術成果を使用したもので、プロユース仕様の機能を有した製品だ。リモコン操作により、1mを超える雑草の繁茂した急勾配の斜面(最大 45°)で作業を行うことができるハンマーナイフ式の草刈機であり、市販の草刈機(リモコン式、自走式、刈払機)の 2倍以上の作業効率で草刈りを行うことができる。
作業者の要望から生まれた
草刈機の開発背景とは
急勾配の斜面における草刈作業は刈払機を用いて人手により行われる場合が多い。そのため姿勢が不安定で、作業中の転倒・転落事故が多く発生していた。また、中山間地域は平地に比べて斜面等耕作地周辺の面積割合が高く、その管理作業が作業者の大きな負担になっていた。
この状況に伴い、中山間地域の草刈作業の機械化に関して様々な研究開発を行ってきた農研機構に対し、作業の省力・軽労化に関する開発・実用化の要望が寄せられた。そこで IAT は、農研機構と福島県農業総合センターでコンソーシアムを結成し、2019 年から農研機構 農業機械研究部門が実施する「農業機械技術クラスター事業」で実用化に向けた共同研究に取り組んだ。IAT は、本事業で開発した技術成果を使用し、これまで日本国内で大型ハンマーナイフ草刈機の開発・販売を手掛けてきた経験を活かして小型化かつ遠隔操作(リモコン操作)を可能にしたハンマーナイフ草刈機の設計・製作に成功した。
初年度となる2022年は限定台数の販売とし、2025年度に300台の販売を目指す。IAT は今後とも、機械メーカーとして農作業の省力・軽労化および、安全性向上に貢献していくという。
DATA
「SH950RC」
販売価格:385万円(税別)
※部品価格高騰により,金額に変動がある可能性があります。