新入社員をワクワクさせる!? 三菱マヒンドラ農機の社員研修に潜入!
2019/06/04
日本の4大総合農機メーカーの一つとして知られている三菱マヒンドラ農機。マヒンドラ&マヒンドラ社(印)と戦略的協業を発表して更なる成長を期す同社の新入社員研修の様子を覗いてみよう。
農業とは何か……
その歴史から現在、未来を体験!
1914年に回転式稲扱機の製作販売を開始した佐藤商会を源流とする三菱マヒンドラ農機。三菱重工業の子会社であり、2015年にはインドのマヒンドラ&マヒンドラとグローバル事業強化を目的とした戦略的協業を発表。日本の4大総合農機メーカーにあって、他に劣らない歴史を有しつつ外資系でもある、ユニークな存在である。
今回は、そんな三菱マヒンドラ農機の新入社員研修の様子をレポートしよう。
訪れたのは、同社本社が置かれている島根県松江市郊外にある、農業組合法人みどりの郷が所有する圃場。ここを借りて、新入社員研修の一環として、耕耘実習が行われる。
集合時間の午前9時前、研修を受ける新入社員22名が続々と集まって来た。農機メーカーの新入社員ということで農学部出身者が多いのかと想像していたが、実際は少数派なのだとか。男女比は7:3と男性が多いが、想像していたより女性も多い。
挨拶の後、当日のスケジュールや注意事項などが伝えられる。入社後1ヶ月ということで、真剣な表情で聞き入っているが、笑顔も見られ、和やかな雰囲気だ。
圃場に移動すると4台のトラクターが用意されていた。これを4つのグループに分かれて操縦して、田起こしを体験する。受講者とほぼ同数の先輩社員、しかも品質統括部というこの道のプロフェッショナルがレクチャーしてくれるという。
用意されていたトラクターのなかには、今後発売予定のアドオン型GNSS直進自動操舵装置を搭載した最新モデルもラインナップされていた。新入社員に将来の拡大が予想されるモデルを体感させたいという同社の思いが込められているようだ。
取材したのは18馬力~25馬力の「GS232」という比較的小型のモデルを操縦するグループ。指導に当たっていたのは法学部を卒業して入社13年目という中堅社員の天根さん。
一通り操作方法を教えると、早速、新入社員がトラクターに乗り込んだ。すると……先程までの穏やかな雰囲気から一転して、厳しい指導の声が飛んだ。
「普段の研修では和やかに接しています(笑)。でも今日の圃場実習は別。圃場での作業や農機の操作には危険が伴います。凸凹な圃場は歩いているだけで捻挫することもあります。彼らは農作業に関しては素人ですから、緩んだ気持ちで農機を扱ってはいけません。もちろん農機の操作は丁寧に教えますが、まずは安全第一。そんな当たり前の心構えも覚えてもらえたら、というのが指導者側の思いです」。
乗車前の安全確認から操作まで、全新入社員が幾度も往復する間、付きっきりで指導にあたっていた。
その熱意に応えようと、順番を待つ新入社員の眼差しも真剣そのものだ。質問があれば積極的に手を挙げて聞く、そんな前向きな姿勢の新入社員が多い印象だ。
研修期間中は、自宅から通勤する新入社員もいれば、社員寮から通勤する者もいるのだとか。寝食を共にするわけではないが、休憩時間や昼食時間など、大学時代の専門から趣味についてまで、会話する機会は事欠かない。
こうして徐々に新入社員間の距離が縮まっている。横の繋がりを築くことができるのも、研修の効果の一つだろう。
最後に、この研修を企画した人事総務部の鍋谷さんが語ってくれた。
「この研修では、農業を知ってもらうことを目的の一つにしています。ここに来てくれた皆は、違ったバックグランドを持ちながらも、総合農機メーカーである当社を選んでくれました。
農大卒や農家のご子息もいますが、農業とは無縁だった者が多数派です。ですから通り一遍の研修ではなく、農業の歴史や日本農業の現状や未来まで、農業について学ぶ座学も行っています。そのうえでトラクターを実際に操作することで、自社製品への理解を深めつつ、より深く農業を理解できるようにと考えました。GPSのような最新モデルに触れることで、農業が持つワクワク感を体感してくれたら嬉しいですね(笑)
農業を取り巻く環境は今、大きく変化しています。今まで続けてきたことが必ずしも正しくない……そんな時代です。ですから、この研修を通じて農業を深く理解して、自ら考えて、自ら行動できる人材に育っていって欲しいですね」。
農業機械展示イベント
「スーパーダイヤモンドフェア」
開催決定!
三菱マヒンドラ農機は、2019年6月21日(金)、22日(土)の2日間、かんぽの宿 岐阜 羽島特設会場で「スーパーダイヤモンドフェア in 岐阜(入場無料)」を開催する。
「スーパーダイヤモンドフェア in 岐阜」は、地元の販売会社と協力して、大型から中小規模まで幅広い農業機械を展示するイベントだ。会場には、最新の農業機械はもちろん、ハイクオリティーなペイントを施したカスタムトラクターや、ヴィンテージトラクターなど、数多くの農業機械が一堂に集結する。
さらに、隣接する特設会場では、最新機械のパフォーマンスを間近で見ることができる実演会も開催! 農業機械を見るだけでなく、触れて、乗って、体感できるのが嬉しいポイントだ。
さまざまな農業機械を「実際に体感してみたい」方にとっては、絶好のチャンス。ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか?
問い合わせ
三菱マヒンドラ農機 営業戦略統括部
TEL:0480-58-7050
Text:Reggy Kawashima