絶対に知っておくべき次世代の農業は? 小田原市でセミナーが開催!
2018/01/26
農地法の改正や6次産業化、ICT活用……農業界は今、新しい時代を迎えようとしている。昨年開催されたアグリジャーナル主催の「次世代農業セミナー」では、小田原市にゆかりのある有識者などが講師として登壇し、次世代の農業を担う農業従事が知っておくべき「これからの農業」について語られた。
新しい時代を迎える農業業界
農業の未来のためにできることとは?
今、農業業界は、農地法の改正などにより新しい時代を迎えようとしている。
新規参入の壁が低くなり、6次産業化、チーム経営、ICT、自然エネルギー活用……農業の未来を変える様々なタネが生まれ、だれもが安定的な高い収益性を追求できる、そんな次世代の波がやってこようとしているのだ。
一方、地域農家の担い手は徐々に減り、農業の人口不足は深刻化している。
ただし、農村地域は都市部に比べて出生率が高く子育てにも適しているため、農村に産業が増えて雇用が創出され、都市部で就職する必要がないくらい豊かになれば、少子高齢化も、高度成長期以前の人口分布図に戻るようなかたちで自然に解決する可能性もあるかもしれない。
今回開催された「次世代農業セミナー」では、人手不足や収益についてなど、同じ悩みを抱え奮闘する農家同士が、信頼できるネットワークを構築する場となった。また、次世代の農業を担う先駆的な農業従事者やスタートアップを図るみなさま向けに、農業がより魅力的になる最先端の技術が披露され、農業メーカーとの新たなビジネスマッチングの場が創出された。このイベントをきっかけに、次世代農業の創造及び発展に繋がることが期待されている。
小田原市が目指す
これからの農業は?
第1回目は小田原市で開催され、中井町議会議員の加藤久美氏をファシリテーターとして、小田原市 経済部 農政課 課長である青木一実氏やJAかながわ西湘営農部 部長である鈴木正一氏らと、市が目指すこれからの農業について議論を交わした。
また、「国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構」からは、食農ビジネス推進センター長である坂井真氏が登壇し、「新技術を活かした農業ビジネス」について、これまでの成功例を交えつつ講演を行った。
当日紹介された「新しい農業ビジネス」の中で最も注目を浴びたのが、農地の上で太陽光発電を行う「ソーラーシェアリング」だった。城南信用金庫の顧問である吉原毅氏や「千葉エコ・エネルギー株式会社」代表取締役である馬上丈司氏がその魅力について説明を行った。他にも「ハウス×ICT農業」「最新の鳥獣被害対策」「首都圏と連携した地方発信の新たな価値創造」というタイトルで、様々な最新技術が披露された。
中井町議会議員 加藤久美氏
「小田原市が目指すこれからの農業」
“小田原市の農業は今後どのような成長が必要なのか”をメインテーマに、卸し・流通、経営力、兼業農家の問題など、小田原市をはじめ全国の農家さんが直面する課題と成功への秘訣を紹介。
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
食農ビジネス推進センター長 坂井 真氏
「新技術を活かして新しい農業ビジネスを始めませんか」
坂井氏は「にこまる」「ミズホチカラ」「吟のさと」をはじめとする40種類以上の優良イネ品種の開発に関与している。また広報・普及担当としても活躍している。
他にも、株式会社フォレストシー LP-WAVE通信事業部プロジェクトリーダーの藤本晶史氏や、城南信用金庫顧問の吉原毅氏、千葉エコ・エネルギー株式会社 代表取締役の馬上丈司氏、ネポン株式会社 アグリネット推進リーダーの藤沼靖行氏、株式会社セカンドファクトリー ビジネスエンゲージメントマネージャーの千葉隆一氏などが講演を行った。
また、セミナー後のネットワーキングディナーでは、登壇者およびご来場された農業経営者、メーカー各社や自治体の方々が多く出席し、ネットワーキングやビジネスマッチングの場として活用いただいた。