畜舎環境の遠隔モニタリングが可能に!生産性向上に有効と実証済のIoTサービスとは
2020/05/01
株式会社セラクでは、畜産向けIoTサービス「ファームクラウド」を2020年4月より開始。畜舎環境の遠隔モニタリングが可能で、温度・湿度・二酸化炭素濃度といった一般的な環境指標を可視化する。さらに要望に合わせた項目の遠隔監視もカスタマイズできる。
畜産向けIoTサービス
畜舎環境の遠隔モニタリング可能
株式会社セラクでは、畜産向けIoTサービス「ファームクラウド」を2020年4月より開始した。
「ファームクラウド」は、畜産業向けに特化して開発されたIoTサービスであり、畜舎環境の遠隔モニタリングを可能とする。温度・湿度・二酸化炭素濃度、騒音、家畜の行動といった一般的な環境指標を計測、データ化し、スマートフォンやパソコン上で可視化。さらに要望に合わせた項目の遠隔監視をカスタマイズできる。
また、設定した基準値を外れた際のアラート機能を標準装備し、スマートフォンでのプッシュ通知やメールにて、そのアラート連絡をいつでもどこでも受け取ることが可能だ。
これまで一部地域の養豚・養鶏業にて先行導入されていたが、養豚業、養鶏業における環境モニタリングが、生産性向上に有効に機能することが実証できたことと、全国の養豚・養鶏業社から多くの導入希望があったことから、この度全国展開するに至った。
先行導入された養豚・養鶏業からは、「環境指標を可視化して管理精度が改善したことにより、死亡率の半減につながった。またその結果として、収益の向上に役立っている」や、「警報機能により、設備の故障にいち早く気づくことができたため、損失を最小限に抑えられた」といった生産性向上・収益向上に繋がったという感想が届いているそうだ。
ハード及びソフトの両面において
優れた耐久性の実績
これまで、一次産業分野で2000台以上の導入実績のあるハードウェアとプラットフォームをベースに設計されているため、ハード及びソフトの両面において優れた耐久性の実績がある。
導入方法はシンプルで、ハードウェアの設置場所を決めた後は、電源をつなげるだけで利用が可能だ。畜舎の形態などに依存せず、規模の大小にかかわらず、どのような畜舎へも追加で導入することができる。また希望に応じて、基本セットの内容に加え、飲水量・pH・溶存酸素濃度などもカスタマイズできる。
今回の全国展開を機に、新規機能の開発も急ピッチで進められている。今後センサーの追加、日報機能、機器制御機能なども順次リリースされていく予定だ。また、大規模事業者向けには、レポート機能の開発、中央管理を支援する取り組みが始まっている。これらの機能により記録の管理や報告などが、簡単かつスピーディに行うことができて、省力化や設備管理のクオリティ向上に貢献することが期待される。
DATA
文:竹中唯