注目キーワード

加工・販売

シンジェンタジャパンが新品種のトマトをリリース! 味・成長性・耐病性に改革

シンジェンタジャパン株式会社は大玉トマト品種「TYなるみプライム」およびミニトマト品種「TYクララスイート」の販売を2021年4月20日より開始する。現地試験において生産者・流通業者から好評のため、商品化に踏み切った。

生産者・流通業者から好評の
新種トマトについて

大玉トマト品種「TYなるみプライム」およびミニトマト品種「TYクララスイート」は、両品種ともに黄化葉巻病に耐病性が高いのが特徴だ。また食味がよく、作業性にも優れている。

それぞれの品種の特徴は以下の通り。

「大玉トマト TY なるみプライム」
・一般品種に比べて、草勢は中程度
・異常茎※1が少なく、安定した草勢で管理が容易
・葉が真横に広がる草姿で、誘引が容易なため作業時間が軽減
・果実は豊円形で食味が良く、秀品率も高い。平均果重は170g-210g程度
・果形のそろいが良く、各段3-4個で安定して着果
・耐病性:黄化葉巻病(イスラエル・マイルド系)※2、葉カビ病(Cf9)、斑点病(LS)、根腐萎凋病、萎凋病(レース1)、トマトモザイク病(Tm-2a)



「ミニトマトTYクララスイート」
・一般品種に比べて、草勢は中強程度
・異常茎が少なく、安定した草勢で管理が容易
・糖酸バランスに優れた良好な食味。軟化玉が少なく棚もちに優れる
・着色は緩やかだが、裂果が少なく完熟収穫が可能
・平均果重は16g-20g程度。L-M中心でそろい、秀品率が高い
・果房あたりの着果数は20-25果
・耐病性:黄化葉巻病(イスラエル・マイルド系)、葉カビ病(Cf9)、斑点病(LS)、トマトモザイク病(Tm-2a)

トマト農家の反応は?

新しい品種を試験栽培した生産者の声も届いている。

・TYなるみプライム

「TYなるみプライムを試験栽培しており、2021年の導入を検討中です。果実品質・型・大きさの揃いがよく、安定して着果します。味も良い。他社品種は葉が下に巻きやすいところ、TYなるみプライムは水平展開するため、誘因作業が容易で作業効率が高いです」。(藤吉さん 熊本県八代)

・TYクララスイート

「TYクララスイートを試験栽培しています。2021年は生産部会の他メンバー含めてTYクララスイート導入を検討中です。他社品種と比較して果実が堅く、裂果が少ないですね。せっかく収穫しても選果している最中に割れるとガッカリするけれど、TYクララスイートについては安心できます。味も甘味があり、安定して着果、収量が安定しています」。(林野さん 熊本県大浜)

その他「黄化葉巻病耐病性が他社品種よりも強い」といった声も届いている。

希望小売価格は、「大玉トマトTYなるみプライム」44,726円(1,000粒詰袋)、「ミニトマトTYクララスイート」41,305円(1,000粒詰袋)
となっている※3

シンジェンタジャパンはこれからも良質な種苗を供給することで、「生産者・流通業者・消費者へ新たな価値を提供する」という使命を果たしていきたいとしている。


※1異常茎……旺盛に生育している頂芽部の生育が停滞し始めるとともに、茎の頂芽近くの髄の一部が褐変し始める症状。裂け目ができて窓あき状を呈する。

※2黄化葉巻病(イスラエル系、マイルド系)……ウイルス病の一種。発症すると新芽が退緑しながら葉巻症状となり、後に葉脈間が黄化して縮葉症状となる。生育初期に感染すると株全体が委縮し、著しい減収につながる。

※3 価格は全て希望小売価格(税込)であり、価格の自主的な決定を拘束するものではありません。



DATA

シンジェンタジャパン株式会社

関連記事

農業機械&ソリューションLIST

アクセスランキング

  1. トマトの試験で収穫数、収益がアップ! 海藻由来のバイオスティミュラントの効果は?...
  2. 【製品モニター募集】手軽さと手ごろさを極めたマッスルスーツを体感しよう!...
  3. 軽トラカスタムの新潮流!親しみやすさが人気の『レトロカスタム』
  4. ゲノム編集と遺伝子組み換えの違いは? メリットを専門家が解説
  5. 消費者へのアピールに“万田酵素”を活用!? 野菜や果物、米の販売時に専用ラベルで差別化...
  6. ハイスペックで格好良い!「次世代軽トラ」の実力
  7. 東京オートサロン2024でみつけた、最新の軽トラカスタム一挙公開!
  8. JAが「農業協同組合」であり続けるために 経営危機を乗り越えるためにすべきことは?...
  9. AIソリューションが実現する高精度な収穫量予測 正確な予測で効率&利益アップ!...
  10. 低コストで高耐久! 屋根の上で発電もできる「鉄骨ポリカハウス」

フリーマガジン

「AGRI JOURNAL」

vol.33|¥0
2024/10/09発行

お詫びと訂正