まるで“食べる宝石”!? IT×農業が生んだ宮城の苺

東日本大震災をきっかけにスタートした農業生産法人GRA。誰もがブランドイチゴを栽培できることを目標に、IT技術と農業の可能性を探る彼らのビジョンとは。24歳でITベンチャーを起業した代表取締役CEOの岩佐大輝さんに話を伺った。

ITを活用して作り出すイチゴは、
夢が集まり結晶化した、宝石そのもの。

「地元の産業だったイチゴを復活させたい」「農業を魅力的な産業にしたい」
東日本大震災をきっかけに、そんな夢からスタートした農業生産法人GRA。


GRAの生産する「ミガキイチゴ」は、一粒1000円の高級品でありながら、「食べる宝石」として首都圏の百貨店で売れ筋商品になっている。

 

宮城県亘理郡山元町を拠点に、「食べる宝石」をコンセプトとした高級ブランドイチゴ「ミガキイチゴ」を生産する企業だ。地元のイチゴ農家の職人技とITを融合した最先端施設園芸により、高品質なイチゴの安定供給を行っている。

同社の123a(=12,300㎡)ある本圃4棟のハウスでは、ヤシの実を砕いたココピートをベースとする高設養液栽培が行われ、ハウス内環境は環境制御装置で管理。蓄積・分析されたデータを活用することで、品質と収量を安定化させている。

そんな同社の夢に向けた新たな取り組みが、〝農業未経験でも、イチゴ農家として最短1年で独立できる〞というサービスだ。昔からの熟練の技をITによって見える化することで、誰もがブランドイチゴを栽培できる再現性の高い農業を実現する。1年間の充実した研修、ハウス導入支援、独立後の栽培サポート、収穫物の買い取りまで、包括的な営農支援サービスを行う。

農業未経験でも「きちんと生計がたてられる」という評判から就農希望者が集まり、これまでに、東京で飲食店に勤めていた30代の男性や、隣接する相馬市で工場勤務をしていた40代の男性、海外で酪農をしていた女性など、様々な経歴を持つ人々が就農を果たしているという。


農業生産法人 株式会社GRA 代表取締役CEOの岩佐大輝さん。24歳でITベンチャーを起業。東日本大震災後にGRAグループを創設。専門はITサービスマネジメント。

 

地元農家の生産技術や知恵、そして山元町に集った岩佐さんたちの想いと最先端技術の結晶である「食べる宝石」が、さらに豊かな実りへと成長を続けている。


text: Yoshiki Matuura

『AGRI JOURNAL』vol.03より転載

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