農水省がジビエ専門相談窓口をOPEN!
2017/09/27
地域資源として活用が期待されているジビエ。だが、いざ活用に取り組もうとも「何に気をつけて扱ったらいいか?」「実際にジビエの取り組みを見られる地域はないか?」など、疑問も多い。そんななか、農林水産省が「ジビエ利用に関する相談窓口」を開設し、活用促進に乗り出した。
そもそも、なぜいまジビエ?
農林水産省がジビエ活用へと動いている。今年4月には、ジビエの品質を保証する認証制度の創設を発表し、捕獲場所や加工施設の表示による肉の安全性の保証に取り組みはじめた。では、なぜいまジビエなのか?
日本では年間170億円超の野生鳥獣による農作物への被害が出ている。ここ3~4年は減少傾向にあるが、平成24年度には被害額は年間230億円を超えた。ただ、金額以上に問題なのは、農家の心の問題だ。収穫時の鳥獣被害は、営農意欲の減退や、耕作放棄地増加等の要因となり、金額の負担以上に、農家の方たちに深刻な影響をおよぼすものなのだ。
そこで、鳥獣をジビエとして資源活用していく動きが加速している。日本ジビエ振興協会によると、ジビエとは「狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉」を意味するフランス語由来の言葉であり、フランスでは長い間、貴族が食べるような高級食材として愛されてきた。自分の領地で狩猟ができるような上流階級しか食べることができなかったからだ。その土地だからこそ手に入れられるジビエを地域資源と捉えて、有効的に活用することが可能だ。
このような背景から、新たな資源として注目されているジビエ利用に取り組む事業者や地方公共団体を支援するため、2017年9月、農林水産省は相談窓口を開設した。
「ジビエ利用に関する相談窓口」では何ができるの?
ジビエ利用に関する相談や問い合わせを9月より「ジビエ利用に関する相談窓口」で受け付ける。問い合わせの対応には、「ジビエ利用拡大専門家チーム」があたる。チームは、ジビエの捕獲や加工、流通、外食、小売など多様な分野で活躍する民間の有識者で構成され、官民連携での対応、支援をおこなっていく。
ジビエに関することであれば、どんなことでも相談できる。
「安全なジビエを作りたいが、何に気をつけたらいい?」
「処理施設を建てたいがどんな支援がある?」
「ジビエをペットフードにしたいのだが、どんな規制があるの?」
など、さまざまな質問に答えてくれる。すこしでも疑問に思うことがあれば、問い合わせてみよう。
相談するにはどうしたらいい?
相談方法は、電話相談と、専用フォームに記入して書面で相談の2つがある。
(1)電話での問い合わせ
専用電話: 03-3502-6571
受付時間: 平日9時30分~18時15分 (土日祝日及び年末年始を除く)
(2)専用フォームに記入し、書面での問い合わせ
専用メールアドレス: gibier-soudan@maff.go.jp
FAX番号: 03-3502-7587
「ジビエ利用に関する御相談、お問合せ専用フォーム(相談シート)」をダウンロードし、必要事項を記入の上、上記の専用メールアドレス又はFAX番号まで送付。
問い合わせ
農林水産省 農村振興局農村政策部農村環境課鳥獣対策室
担当者:生玉、坂田、河北
代表:03-3502-8111(内線5491)
ダイヤルイン:03-6744-2196
FAX番号:03-3502-7587