脱サラ農業を成功させて儲かるためには?就農のリアルな現実と成功させるポイントを解説!
2024/10/02
コロナをきっかけに注目を集めた「脱サラ農業」。農業というと過酷なイメージがあるが、実際サラリーマンより儲かるのだろうか。メリット・デメリットは?成功させるためには何が必要なのか。脱サラ農業の現状について詳しく紹介していく。
1.脱サラ農業は本当に儲かるのか?
2.就農準備段階には資金が交付される
3.脱サラ農業のメリットとデメリットとは?
4.脱サラ農業を成功させるポイントとは?
5.脱サラ農業に関するQ&A
6.脱サラ農業を成功させるには、戦略も重要!
脱サラ農業は
本当に儲かるのか?
これから農業を始めようとしている人が1番気になるのは、果たして脱サラ農業は儲かるのか?といった点ではないだろうか?
最近では、SNSでも脱サラして農業をはじめたという投稿をよく見かけるようになったが、サラリーマンよりも稼ぐことができるのか疑問だ。
そこで、農家とサラリーマンの平均収入の差について調べてみた。
農家とサラリーマンの平均収入の差は?
調べてみたところ、独立農家の平均収入は415万円、サラリーマンは400万円前後と、大きな差はなかった。
引用:国税庁
しかし、雇用されている農家の場合は、平均収入が344万円となるようだ。
そのため、脱サラして農家を始めようとしている人は起業も視野に入れてみるのも良いかもしれない。
就農準備段階には
資金が交付される
では、なぜ農家が注目されているのだろうか?
それは、準備資金や経営資金が交付されることが大きく関係している。
対象となるのは49歳以下だ。
およそ1年間で150万円が国から資金として交付されるようで、脱サラ農業のハードルが少し低くなると考えられる。
引用:農林水産省
脱サラ農業の
メリットとデメリットとは?
では、サラリーマンを辞めてまで農業をするメリットはあるのだろうか?
脱サラ農業のメリットとデメリットをそれぞれみていこう。
メリット①:高い収益が見込める
脱サラ農業のメリットの1つ目は、高い収益が見込めることだ。
農業では、利益を直接取得できるため、売上が増える分だけ収益も上がっていく。
サラリーマンが給与を上げるには、基本的に残業や昇給しかない。
自身の頑張りが、収益に確実につながるというのは大きなメリットといえるだろう。
メリット②:農作業に専念できる
脱サラ農業のメリットの2つ目は、農作業に専念できることだ。
サラリーマンは通勤や仕事などで多くのストレスを抱えている人が多いのではないだろうか?
農業は、自分のペースで作業できるため、煩わしい人間関係などもない。
メリット③:都会から離れて自然に囲まれて生活できる
脱サラ農業のメリットの3つ目は、都会から離れて自然に囲まれて生活ができることだ。
農業ができる土地というのは、自然に溢れた場所であるため、1年中四季を感じながら生活することができる。
精神的なリフレッシュにもなると考えられる。
メリット④:人に指示されず自分のペースで仕事ができる
脱サラ農業のメリットの4つ目は、人に指示されず自分のペースで仕事ができることだ。
サラリーマンだと、上司の指示を受けなければなりませんし、部下の様子も気にかける必要がある。
なかなか自分の業務だけに集中して仕事をすることは難しいのではないだろうか?
農業で起業した場合、すべて自分のペースで仕事をすることができる。
メリット⑤:健康的な生活習慣が身に付く
脱サラ農業のメリットの5つ目は、健康的な生活習慣が身につくことだ。
農家の朝は早く、5時前後に起床する人が多いといわれている。
そのため、必然的に夜も早く寝る生活になるだろう。
早寝早起きの習慣がつき、健康的になることは間違いない。
デメリット①:肉体労働が中心
脱サラ農業のデメリットの1つ目は、肉体労働が中心なことだ。
最近では、農業でもIT化が進んでいるものの、それでもかなり体力を使う仕事であるのは変わらない。
また、天候に大きく左右されるため、労働時間が不規則になると考えられる。
そのため生活リズムが季節などによって違うようになり、体調を崩す原因にもなるかもしれない。
デメリット②:結果が出るまでに時間がかかり、挫折しやすい
脱サラ農業のデメリットの2つ目は、結果が出るまでに時間がかかり、挫折しやすいことだ。
農作物は収穫までに、数ヶ月以上かかることもあり、収入になるまでに時間を要することは想像がつく。
また、国からの資金交付はあるものの、土地や農機具などの初期費用がかなりかかるため、すぐに利益を出すことが難しいともいわれている。
デメリット③:天候に左右されやすい
脱サラ農業のデメリット3つ目は、天候に左右されやすい。
農業は天候に大きな影響を受けるといわれている。
そのため、大雨で農作物が流されてしまったり、猛暑日が続くと枯れてしまい、出荷できる状態ではなくなる可能性もある。
デメリット④:農業に関する膨大な知識と経験が必要
脱サラ農業のデメリットの4つ目は、農業に関する膨大な知識と経験が必要なことだ。
農家は、作物を育てる方法だけでなく、畑の土作りや作物の収穫方法など莫大な知識が必要といわれている。
また天候以外にも、土の状態など、その時々に応じた行動を判断しなければならないことからも、豊富な経験が必須といっても過言ではない。
デメリット⑤:農業以外の戦略も必要
脱サラ農業のデメリットの5つ目は、農業以外の戦略も必要なことだ。
農作物を販売する際の物流やマーケティング、農業を成功させるための経営戦略など、必要な戦略は多岐にわたる。
つまり、しっかりとしたビジネスモデルを考えることも必要不可欠なのだ。
脱サラ農業を成功させる
ポイントとは?
では、脱サラ農業を成功させるためにはどのような点に注意したら良いのだろうか?
脱サラ農業を成功させるポイント5つを調べてみた。
ポイント①:脱サラ農業の前に農業を経験し、ギャップをなくす
まず1つ目は、脱サラ農業前に農業を経験し、ギャップをなくすことだ。
自然に囲まれた環境での仕事になることは間違いないが、のんびりとした生活をイメージしていると、現実とのギャップに驚く人も少なくはないだろう。
不規則な生活リズムに肉体労働、実践しなければ身につかないスキルなどを想像していればギャップも少なく働けるだろう。
ポイント②:目標を明確にして達成するために適した農業の方法を選択する
2つ目は、目標を明確にして達成するために適した農業の方法を選択することだ。
まずは「収益を◯◯万円上げる」「地域で1番品質の良い作物を作る」など、目標設定を行おう。
そのうえで、利益率の高い農作物を育てたり、有機栽培をするなど、目標に適した農業の方法を選ぶことが重要だ。
ポイント③:農業に必要な知識を身につけ、適切な農地開拓をする
3つ目は、農業に必要な知識を身につけ、適切な農地開拓をすること。
知識をつけるためには、書籍だけでなく、地域の農業体験・研修など、実際に農業の現場を知ることが大切ではないだろうか?
またそれらを活かし、農地開拓をする必要がある。
どのような農作物を育てたいかで、土地は大きく変わるため、農業を成功させるためには農地も重要なポイントの1つだ。
ポイント④:農業に関する最新情報をチェックする
4つ目は、農業に関する最新情報をチェックすることだ。
近年、消費者の嗜好は多様化しており、新しい農業技術も続々と出ていることから、農業では常に最新の情報を知っておかなければならない。
最新技術を使うことで、農業の効率化・コストの削減にもつながる。
ポイント⑤:農業ICTを活用する
5つ目は、農業ICTを活用することだ。
農業はかなり作業することが多いため、ICTを活用することで、より生産効率が上がるのだといわれている。
最近では害虫を特定できるアプリや、農薬を噴射するロボットなどを使っている農家もある。
また品質を向上させるために使われるセンサーは、土の温度や栄養状態を確認できるようで、農業ICTの活用は、今後当たり前となる日もそう遠くはないかもしれない。
脱サラ農業に
関するQ&A
脱サラ農業成功のためのポイントをおさえたものの、まだまだ疑問を抱える人は多いのではないだろうか?
そこで、脱サラ農業に関するQ&Aをまとめてみた。
脱サラして農業を始めるには何歳までが理想?
脱サラして農業を始めるには、40代までが理想だと考えられる。
理由としては、肉体労働による身体への負担はもちろんだが、国からの資金交付が49歳までと決まっているからだ。
最も利益が出る農業とは?
最も利益が出る農業は、珍しい品種・特産品だ。
需要が高く、珍しい品種の農作物は高価格での販売が可能だ。
また、オーガニック作物なども同じく高価格で販売されている。
脱サラ農業の失敗談は?
脱サラ農業で失敗をした人は、そう少なくないようだ。
ハードな農作業により、身体を痛めてしまい、農業を続けることが難しくなってしまった人や、資金計画を明確に立てなかったことで、資金が底をついてしまったといった失敗談がよく見かける内容だ。
農業についてしっかり学んだうえで、計画的に農業を進めていくことが成功への道かもしれない。
脱サラ農業を成功させるには
戦略も重要!
最近は、田舎でのスローライフに憧れを抱き、農業という選択肢を考えている人も少なくないと言われているが、成功するには知識だけでなく、細かな目標設定・戦略が重要だということがわかった。
農業は競争の激しい市場といわれているが、ほかの農家との差別化をはかることも、脱サラ農業を成功させるには大きなポイントだと考えられる。
また、都市部に住んでいる人のライフスタイルの変化により、今後はさらに脱サラ農業をする人が増えていくのではないだろうか?