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アザミウマ対策に赤色LEDが効果絶大!沖縄のマンゴー農園で農薬が1/4に削減

「九州で効果のある対策でも、沖縄で効くとは限らない」。農家のあいだでそんな言葉がささやかれるほどに気候が異なる沖縄で、HotaluX AGRI-REDはアザミウマ対策になりうるのか。導入したマンゴー農家がその効果を語った。

冬も温かく、虫が元気な沖縄でも
赤色LEDの効果を実証

沖縄県北部、亜熱帯の森が広がる「やんばる」。ここに位置する東村にてマンゴー栽培を行う大村農園がある。

マンゴーの生育を阻害するアザミウマ(スリップス)の対策として、今年から農業用照明の「HotaluX AGRI-RED」を導入した。
LEDの赤色光を当てることでアザミウマが葉や花を認識できなくなり、作物の生育被害を抑えるライトだ。

ワイヤーの吊り棚に花を吊り、マンゴーの実がなったら日焼け防止に白い紙を被せる。日差しが強い沖縄ならではの手法だ。木の上の2.5mの位置から赤色光を照射する。

農園を営む大村卓也さんは、マンゴー農家、そして沖縄が抱える事情をこう話す。

「マンゴーは8月の収穫後に新芽が出はじめ、2月から3月に花が咲きます。アザミウマはこれらを狙ってくるので、春と秋に農薬で対策しているのですが、これが体力的に負担で。しかも沖縄は冬でも気温が高いのでアザミウマがいなくならず、代替わりすれば薬への耐性がついてしまう。一方で農薬もどんどん値上がりしている。そんな八方塞がりな状況だったのです」。

これまで大村農園は、6棟のハウス内に希釈した農薬1000Lを4時間かけて散布。耐性の異なるアザミウマに対応するため、薬の配合を変えて一週間ずらしで4回、つまり春秋それぞれで4000L・16時間を対策にあててきた。暑いハウスの中でマスクをしながらだと、これはなかなかに過酷。しかし今年は様子が違った。

「春に花が咲く少し前に一度散布し、HotaluX AGRI-REDを点灯したところ、夏までアザミウマの活動がほぼ治まりました。通常使う農薬が1/4に減り、コストも労力も削減できたと思います」。

ハウスでは、アザミウマの活動が活発になる時間帯を狙い、HotaluX AGRI-REDを日の出1時間前から日の入り1時間後まで照射。光による対策は虫の性質を利用したものだから耐性がつくこともない

ただ、ハウス外からやってくるアザミウマは防げたものの、ハウスに内在していたアザミウマにはまだ課題がある。今後は夏場の大量発生抑制に期待が持てるライト(HotaluX社開発中)を設置して、実への被害を抑えていくという。

DATA

HotaluX AGRI-RED

アザミウマの忌避に最適かつ、冬場の電照による成長促進にも効果を発揮する赤色LED電球。製造・販売を行う株式会社ホタルクスは、1950年にNECの照明部門として発足した。農業用照明に高品質製品の選択肢を増やしたいと農業分野に再参入。

株式会社ホタルクスよりお知らせ
10/1~3に幕張メッセで開催される農業WEEK(J-AGRI)にてブースを出展

アザミウマ忌避と電照のダブル効果があり、取付着脱簡単な赤色LED電球「HotaluX AGRI-RED」やうどんこ病の発生を抑制する紫外線を用い、広範囲に照射可能なUVB直管ランプ「HotaluX AGRI-UVB」を出品。イチゴ・ピーマン・マンゴー栽培などへの導入事例をご紹介します。

是非、お気軽に株式会社ホタルクスのブースにお立ち寄りください!(小間番号:19-41)

 

取材協力

大村農園

大村卓也さん、ゆかりさん

約40年前に卓也さんの両親がはじめた農園を引き継ぎ、沖縄県国頭郡東村で妻のゆかりさんとともにマンゴーやパイナップルの栽培を行う。6棟のハウスには、アップルマンゴー(アーウィン)、レッドキーツ、てぃらら、金蜜の4種のマンゴーの木が植えられ、7月から8月に収穫のピークを迎える。

問い合わせ

株式会社ホタルクス
TEL:0120-52-3205


文:本多祐介
写真:白木裕紀子

AGRI JOURNAL vol.37(2025年秋号)より転載

 

Sponsored by 株式会社ホタルクス

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