軽トラ2018年モデル勢揃い! キーワードは「安全性」
2018/06/01
荷物や収穫物の運搬のみならず、日常の足としても大活躍の農家の相棒といえば"軽トラ"。そんな軽トラックが2018年モデルで大きな進化を遂げている。
<ダイハツ>画期的な
衝突回避支援システム
1960年の発売開始からの累計生産台数は700万台超! ダイハツが誇る軽トラが「ハイゼット トラック」だ。
2014年の改良で基本性能と快適性を向上させたうえ、農林水産省が進める”農業女子プロジェクト”との連携から生まれた全8色のカラーバリエーションや、多彩な快適装備等、用途や志向に合わせたパックオプションを設定。これまでは特に農業女子から高く評価されていたが、その2018年モデルでは、就農者の高齢化と、業務用途と日常用途との兼用が増加している点に着目した画期的な新装備を搭載した。
その新装備というのが、衝突回避支援システム「スマートアシストⅢt(スリー ティー)」。軽トラックとして初採用となる画期的な安全システムだ。この「スマアシⅢt」には、世界最小サイズのステレオカメラを搭載。軽トラックの車両特性に合わせ、安全に減速し、衝突回避または被害軽減させるため、作動速度域を最適化している。ダイハツ製MT車初となる衝突回避支援ブレーキ機能も搭載している。最新技術を惜しげもなく搭載することで日本の就農者を後方支援する。
<スズキ>広い室内空間と
「前後誤発進」抑制機能を搭載
スズキの新型「スーパーキャリイ」は、扱いやすいエンジン、広い荷台、頑丈な車体で好評の軽トラック「キャリイ」に追加設定した新型軽トラック。広く使い勝手が良い室内と、軽トラックで初めて”前後の誤発進抑制機能”を採用しているのが特徴だ。
“誤発進抑制機能”は前方に障害物があるのに前進のシフト位置で、”後方誤発進抑制機能”は後方に障害物があるのにR(後退)のシフト位置でアクセルペダルを大きく踏み込んだ際に警告音が鳴る。さらに強く踏み込み続けると、最長約5秒間エンジン出力を自動的に抑制する機能。これにより前後への急発進・急加速を抑え、踏み間違いやシフトの入れ間違いによる衝突被害の軽減に貢献する。
快適性への配慮も素晴らしい。キャビンを後方に拡大して室内空間を広くすることで、シートリクライニング機構の採用やシートスライド量を増やし、ゆとりある運転姿勢が可能になる。全車を頭上空間にゆとりのあるハイルーフ仕様とし、頭上に荷物を収納できるオーバーヘッドシェルフを装備。座席後方には、荷物を置くスペースを確保するなど収納性を向上させながら、キャビン下に空間を設け「キャリイ」と同等の荷台フロア長を実現した。
安全性と快適性を高いレベルに引き上げた「スーパーキャリイ」は新型車と呼ぶにふさわしいスズキ入魂の軽トラだ。
<マツダ>マツダ最新モデルにも
「前後誤発進」抑制機能が搭載
1969年に発売が開始された「ポーターキャブ」を源流とするマツダの軽トラ。その最新モデルとなるのは「スクラム トラック」だ。高い実用性と優れた燃費性能を特徴としており、2018年モデルは魅力を増すマイナーチェンジを受けた。
それは衝突被害を軽減する「誤発進抑制機能(前進時/後退時)」の搭載。これはマツダの軽トラックとして初採用であり、スズキ「スーパーキャリイ」に次ぐものだ。「KX」の全車に標準装備されるほか、「KCエアコン・パワステ」のAT車にメーカーオプションとして設定される。車両の前方および後方に装備した計4つの超音波センサーが障害物を検知して誤発進を抑制する。
また荷台フロア長2,030mm×荷台幅1,410mm(KCエアコン・パワステ農繁は1,405mm)という広々とした荷台には定評があり、農作物のコンテナや角材などの長尺物まで、農業に関わるあらゆる積荷を積み込める。
text>>Reggy Kawashima