雑草対策の決定版! コスパに優れた防草シート「はるん田゛」
2018/11/13
建築業者のSUMIDAが、防草シートを開発。必要十分な機能と、価格のリーズナブルさを組み合わせたミドルクラスの商品は、これまでなかったものだ。コストパフォーマンス抜群の防草シートが、建築業者の手で生まれた理由とは。
必要かつ十分な性能と
リーズナブルさを両立
2018年10月、幕張メッセで開催された「第8回 農業ワールド」には、次世代農業を担う注目企業が集結した。アグリジャーナル編集部は、各ブースを徹底取材。注目企業を厳選して紹介する。今回は、防草シート「はるん田゛(はるんだ)」を手がけるSUMIDAだ。
SUMIDAは、創業91年の歴史を誇る老舗の建設業者。本社は広島県の中山間地域に立地し、周囲には田畑も多い。
地元に密着して成長を続けてきた同社は、地元の農家から相談を受けることがある。高齢化が進み、後継者が不在な農家からの「うちの田んぼの面倒を見てくれないか」という相談だ。
同社の4代目社長となる隅田 英治 氏は、こうした地元の農家の頼みを引き受け、現在は10町の田んぼを預かる。このような経緯で、SUMIDAは建設業者でありながら、農業も手がけている。作られた米は、地元の酒蔵と提携して、日本酒の原料などになっているという。
ブースには防草シートの現物を展示
そうして実際に農業を行う中で痛感したのが、草刈りの大変さだ。ヒト・モノ・カネといった経営資源を割かねばならないうえに、草刈りに力を入れても収量が劇的にアップするわけでもない。
そこで、防草シートの導入を検討したところ、意外なことに気づいた。既存の商品が、二極分化していたのだ。
安い普及価格帯のシートは、1~3年程度しかもたず、張り替えるのにも手間が掛かる。その一方で、高額なハイクラスのシートは、機能・耐久性は申し分ないが、価格が高くてなかなか手が出ない。防草シート市場は、この二極分化が進んでいた。
防草シートの農場への導入事例
そこでSUMIDAは、必要な機能をしっかり備えたうえで長持ちし、価格もリーズナブルなシートの開発をスタート。実際の農業の現場で試行錯誤を重ねて、「はるん田゛」が誕生した。
ブース担当者は、自社商品を「松竹梅でいうと竹」だという。「10年間の耐久性能があり、水たまりができにくい透水性や、雑草に光が届かない100%の遮光率も確保している。ハイクラスの他社製品のように突出している部分はないが、必要十分な性能と、リーズナブルな価格のバランスが当社の強み。コストパフォーマンスの良さを前面に出していきたい」と意気込む。
農地だけでなく野立ての太陽光発電所などでも活用されている
なお、この「はるん田゛」は、農地と同じく雑草対策の必要がある、野立ての太陽光発電所などでも活用されている。農業ワールドのブースでも、写真でアピールしていた。