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開発者が語る! ユーザーの声を集結した共立の軽量万能刈払機とは?

日本が誇る作業機械メーカーの『やまびこ』が、開発段階から全国のユーザーの声を聞き歩き、それを反映させた入魂の刈払機だ。ここでは、その開発者の声をお届けしよう。

全国のユーザーを訪ねて
丹念にニーズを収集

長く農業に携わっている方であれば、『やまびこ』を知らない人はいないはずだ。同社の設立は2008年12月と一見若い会社だが、その源流となった2社(共立、新ダイワ工業)は第二次世界大戦直後の創業である。

『やまびこ』は日本の老舗メーカーがお互いの強みを活かすことを目指して設立された、日本を代表する作業機械メーカーである。

そんな『やまびこ』の刈払機『SRE2730』シリーズは、日本メーカーであることのメリットをフルに発揮して生み出した製品だ。

『SRE2730』はあらゆる草刈作業に対応するスタンダードモデルであり、それをベースにした山林プロ仕様と、ナイロンコードカッター専用モデルが同時に開発された。開発担当の田邉 彰さんが教えてくれた。


やまびこ開発本部 実験部 実験第三課
開発担当:田邉さん

ユーザーさんの声を開発目標に落とし込んでいくのですが、それが”軽量化”でした


「本シリーズは多様なニーズに対応できる26ccクラスの刈払機です。ご存知の通り、26ccクラスは充分なパワーがありながら扱いやすいので、最も多くの方に手に取っていただけます。そのため他社さんも力を入れていますから、今回のモデルチェンジで更に製品力をあげて行こうと、全社的に強い想いを持って開発に取り組みました。

開発初期には、全国のユーザーさんや販売店を訪ねて、ご要望を聞いて歩きました。その結果、旧モデルはエンジンのパワーは評価されていましたが、ユーザーさんは更にラクな草刈を求めていることが分かりました

そうして集めたユーザーさんの声を開発目標に落とし込んでいくのですが、それが”軽量化”でした。

具体的には「旧モデルより200g軽くする」という目標を立てました。200gと聞くと「大したことないな……」と思われるかも知れませんが、5kg弱しかない刈払機の200gですから、実際の軽量化は大変です。1,000kgの自動車が50kg軽くなれば、大きな話題になりますが、それと同じことを実施しようとしたのです。

当然のことですが、軽量であれば、あらゆる作業がラクになりますし、疲れにくくなります。取り回しが良くなりますから、使い勝手も向上します。

ところが、一般的に行えるような部分の軽量化は、旧モデルで既に実施していたのです。そのため、今回の軽量化は困難を極めました。それまで手をつけていなかった、開発に手間と時間、それにお金も掛かる、難しい部分に踏み込む必要があったのです。

それがマグネシウム素材を採用した2重構造のファンカバーであり、新設計のシリンダーです。使い勝手の向上という面では、振動を軽減するスプリングダンパーの改良と、ケーブルの引っ掛かりを減らすカバーの装備がハイライトです。

また、少数意見ではありましたが、アイシングに困っている方もいらっしゃいましたので、オプションでアイシング防止装備を搭載できるようにしています。少しでも多くの方に「ラクにできる草刈」を体感して頂けたら、開発者冥利に尽きますね」

軽量化と使い勝手の良さ
それを実現したディテール

ここからは、実際の製品を見ながら、軽量化と使い勝手の良さを実現したディテールを眺めていこう。


軽量化の象徴が2重構造のファンカバーだ。その内側には、なんと軽量高剛性を誇る高価なマグネシウム合金を採用している。外側には樹脂製カバーを装備して熱対策を施している。


軽量化と高機能化を同時に実現するのは小型コイルと新シリンダー。シリンダーとシリンダーカバーとの間隔を広げて草詰まりを軽減した。また細目化したフラットタイプのエアクリーナーはダスト濾過性能を向上させる。


使い勝手の向上にもこだわった。エンジンと刃先から伝わる振動を吸収し作業者の負担を軽減するスプリングダンパーを改良。またケーブルを収納するカバーを設け、作業中に枝や草が引っ掛かりにくくした。

これら3点から、田邉さんの言う「これまで手をつけていなかった大変な部分」にまで踏み込んで、軽量化と使い勝手の向上を図っていることが良く分かる。

その甲斐あって、2019年11月に発売が開始されて以降、『SRE2730』シリーズは着々と販売実績を伸ばしているという。全国に散らばるユーザーの声を丁寧に収集して、それに技術で応えた本シリーズは、日本メーカー『やまびこ』だからできた一台だ。

今年の草刈シーズンには是非、本シリーズを使って、その良さを体感して欲しい。

問い合わせ

やまびこ


文:川島礼二郎

Sponsored by 株式会社やまびこ

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