真夏の暑さ対策に! 「冷たさ」が肌にダイレクトに届く、進化した水冷式ウエア
2022/05/13
体の直接冷却は、厳しい暑さから逃れる方法の一つ。山善の「水冷式ウエア DIRECT COOL」なら、農作業中の体をスムーズにクールダウンできる。
凍ったペットボトルの冷たさで
身体の広範囲を冷やすウエア
太陽の光が燦々と降り注ぐ果樹園と、どこまでも広がる青い海。神奈川県小田原市にある「矢郷農園」では、リゾートを思わせる景観が広がっている。しかし、この清々しい環境は、夏を迎えると厳しいものへと一変する。矢郷農園の槇さんはこう、夏場の様子を説明する。
「農園には日陰がほぼないので、晴天の日は、強い日差しと海から照り返す光のなか作業しています。背中に背負うタイプの傘を身につけるなど対策を取り入れてきましたが、体感温度がなかなか下がらず、早々に体力を消耗してしまうこともありました」。厳しい暑さは体調や作業の進捗に影響するため、効果的な暑さ対策が目下の課題だったという。
定番かつ効果的な暑さ対策の一つに、保冷剤などで直接体を冷やす方法があるが、これには難点がいくつもある。例えば、暑い場所ではすぐに保冷剤が溶けてしまう、体の広範囲を冷やすのが難しい、など。こうした難点をほぼクリアしたのが、今夏、山善から発売される『水冷式ウエア DIRECT COOL』だ。
本製品は、水などを入れて凍らせたペットボトルの冷たさを利用し、体を冷やすという仕組みが採用された製品。ペットボトルの氷がとけるまでの約3時間、ウエアに張り巡らされたチューブ内を冷えた水が循環、胴体を冷やす。クーラーボックスなどに凍らせたペットボトルを複数用意しておけば、丸1日、ウエアを使用可能だ。また、本製品は、トレイルランニング用リュックをお手本にデザインされているため、体へのフィット感も抜群。製品を試した槇さんは、使用感をこう語る。
「胴体にぴったりとフィットするので動きがスムーズ、重さもほぼ感じません。身につけていることを忘れてしまいそうです。ベストが腰にかからないので、腰部分に身につけているハサミやノコギリを難なく出し入れできる点もいいですね。もちろん、冷たさもしっかりと感じます。これからの季節、圃場で重宝しそうです」。
身体が冷える「水冷式」とは
凍らせたペットボトルを背部に入れる。予備ボトルを用意しておけば、長い冷却時間に。
150ccほど少量の水が、凍らせたボトルにより冷却、チューブを通り身体を冷やしていく。
専用充電池は、連続運転モードで7時間使用することができる。
冷たい水が通ったチューブが背中・胸部をダイレクトに冷却。
DATA
水冷式ウエア DIRECT COOL
※連続12時間運転のアップグレード版があります。
・カラー:Navy/Glay
・胸囲80〜130cm/重さ600g(電池別)
・運転モード(電池稼働時間)
連続運転…(約8時間)
間欠運転1/20秒作動 → 45秒停止(約17時間)
間欠運転2/20秒作動 → 90秒停止(約24時間)
・使用環境温度:0~50度
試してくれたのは……
矢郷農園の高橋さん、矢郷さん、槇さん(左から)。神奈川県小田原で、相模湾の汐風と太陽をめいっぱい浴びたミカン、レモン、キウイ、オリーブなどを生産・加工・販売。
問い合わせ
山善
TEL:03-5579-6381
文:緒方佳子
写真:松尾夏樹
AGRI JOURNAL vol.23(2022年春号)より転載