海水と太陽光だけで農業!? 乾燥地帯で起きた大革命
2017/04/21
持続可能な生産を!世界で広がるスマート農業。今回はオーストラリアから、農業に不向きとされていた乾燥帯における農業ソリューションを紹介する。
水資源が乏しいことで知られる南オーストラリア州ポートオーガスタで、太陽光と海水を活用した屋内農業ソリューションの開発がすすめられている。
このソリューションでは、近隣のスペンサー湾から流れ込む海水を海水淡水化装置で浄化し、農業用水として利用。海水の淡水化や農作物の栽培などに必要なエネルギーは、農場に設置された太陽光発電システムで発電する仕組みとなっている。
化石燃料や水資源に依存することなく、温度や湿度、光などが常時最適化された環境で農作物を栽培できるのが利点で、とりわけ、従来は農業に不向きとされていた乾燥帯においての、持続可能な食料生産のソリューションとなりそうだ。
text: Yukiko Matsuoka
※『AGRI JOURNAL』vol.3より転載