折り畳んで運搬できる!? 日本の折り紙から着想を得た“折り畳み式温室”とは
2020/08/25
世界の食農ビジネスのトレンドをチェックしよう! 世界各地での食料の自給自足や地産地消に役立つ、”折り畳み式”の温室。日本の折り紙から着想を得たというから興味深い。
折り畳み式の温室を設計
英ウェストミンスター大学の修士課程に在籍するエリザ・ハーグさんは、急速な都市化がすすむインドの都市部で食料の地産地消を実現するべく、折り畳み式の温室を設計した。
毎年張り替えが必要で、使用後はプラスチックごみとして排出されるポリエチレンシートの代わりに、地元で産出される竹からできた竹パルプを採用。耐久性と耐候性を高めるため、天然樹脂のシェラックでコーティングされている。
また、折り畳み式の屋根や梁は、日本の折り紙から着想を得たもの。梁は、設置時に空気で膨らませて使用する仕組みだ。運搬しやすく、持続可能性に配慮したこの温室は、インドのみならず、世界各地で食料の自給自足や地産地消に役立ちそうだ。
©Eliza Hague
文:松岡由希子
AGRI JOURNAL vol.16(2020年夏号)より転載