確定申告も簡単に! 農業経営に対応したクラウド会計ソフトが登場
2018/11/07
農業従事者の頭を悩ます会計業務だが、ICTやAIの技術の進歩で、劇的に簡便化されようとしている。今回はクラウド会計ソフトのメリットとともに、現状、農業会計ソフトの筆頭格と目される「freee」の特徴をご紹介する。このソフトで、あなたの農業経営も大きく好転するかもしれない。
常に最新の機能が使える!
農業会計も主流はクラウド
少子高齢化に伴う担い手不足を背景に、多大な時間を必要とする会計業務は、農業従事者にとって大きな負担だ。財務計算や年末の確定申告などが、悩みの種となっている農家も多いことだろう。
手作業での財務処理は手間が多過ぎるため、インストール型の会計ソフトを使っている人も多いが、それでも作業は容易ではない。操作が難しかったり、PCの紛失や故障ですべてのデータが消えてしまったりということが、しばしば起こるからだ。
そんな農業従事者の悩みを解消できる可能性があるのが、クラウド会計ソフトだ。そのメリットをいくつかを挙げてみよう。
常に最新の機能が使える
従来のインストール型のソフトだと、消費税率が変更されたら使えなくなる。また、アップデートしたら、今度は余分に費用がかかってしまう。一方、クラウド会計なら、常にアップデートされるので、消費税が変わっても問題なく使用できる。
クラウド上で税理士に確認してもらえる
税理士と契約しているが、帳簿は自分でつけて、確認だけしてもらうという人は多い。そんな時クラウド会計なら、税理士に権限を付与しておけば、直接会わずに確認、修正箇所にコメントをもらうことが可能に。
ネットバンキングのデータを自動取り込みしてくれる
支払いや入金など勘定科目を登録しておけば、自動で取り込んでくれる。例えば電気料金や経費での買い出しなど、いちいち登録する手間が省ける。
農業の確定申告に対応した
クラウド会計ソフトとは?
会計ソフトの多数派になりつつあるクラウド会計だが、なかでも農業従事者に特化した機能を備えているのが会計用ソフト「freee」だ。農業従事者がもっと便利に使えるクラウド会計ソフトを目指して、10月に農業特化型の販管クラウドサービス「Agrion販売管理」と製品連携を果たした。
また、クラウド会計ソフトとして初めて、農業所得向けの申告決算書にフォーマット対応する(個人事業主向け機能、2018年末~2019年初めにリリース予定)。Agrionの請求情報がfreeeに反映され、その後の入金確認・記帳まで自動化することで、特に手間を要する販売管理作業が圧倒的に効率化できることになったのだ。
freeeの操作性は従来のソフトに比べて非常にシンプル。質問に答えるだけで、簡単に書類を作成できるように設定されている。スマホにも対応しているので、空いた時間を手軽に経理業務に充られそうだ。
また、売上高や入出金状況などをグラフでタイムリーに把握できる。タグ機能を使いこなせるようになれば、特定の部門や取引先別など、個別の分析も可能だ。このように事務運営が効率化、可視化されることで、現状の農業経営の改善にもつながると期待されている。
農業分野のバックオフィスや会計業務を便利にするツールとして、freeeのクラウド会計ソフトはその先頭を走っているといえるだろう。