ハウスでの収量不足に悩む農家必見! 夏でも使える”低温CO2施用機”がスゴい
2019/07/17
施設栽培生産者にとってCO2の問題は切っても切り離せない。「CO2を適切に供給すれば収量が増える」とはいえ、CO2施用機はあまり普及していない。そんな現状を変える決定打となりそうな製品がついに登場した。
低温CO2を局所施用
そのメリットは数多い
施設栽培では、光合成が盛んになる日中にCO2が不足することで収量が伸び悩むことがあるが、それを解決するために販売されているのがCO2施用機だ。
適切なCO2濃度って?
CO2濃度が高まると光合成速度も高まるが、1000ppm付近で頭打ちとなる。外気400ppm付近では、CO2濃度が少し下がるだけで、一気に成長量が減少する。逆に、少しでも濃度を高くできれば、大きく成長量を伸ばせる領域だ。CO2濃度はむやみに外気より高くしても効果は少なく、まずは外気を下回らないように、次に外気より少し高めに管理するのが効率的なのだ。
出典:Nederhoff、1994
使用する燃料や原料により、灯油燃焼方式、LPG燃焼方式、液化炭酸ガス方式に大別されるが、一般的なのは灯油燃焼方式。ランニングコストが低いというメリットがあるものの、生産者からは「CO2が高温だから植物へのストレスが高く、夏季には使えない」という声があげられていた。液化炭酸ガス方式なら低温CO2の供給が可能だが、ランニングコストが高いという弱点がある。
そこで農業資材メーカーの誠和が開発したのが、業界初の灯油燃焼式”低温”CO2局所施用システム『真呼吸』だ。
『真呼吸』紹介動画(誠和公式YouTube)
『真呼吸』のココがスゴイ!
①灯油を燃やしてCO2を生み出す
燃焼機で作られたCO2は、燃焼機上のダクトフードを通るときに空気と混合されてさらに温度が下がる。
②ラジエータで放熱しCO2を低温にする
燃焼熱を奪い高温になった燃焼機内の冷却水(不凍液)は、ハウス外のラジエータに送られ放熱。冷やされた冷却水は燃焼機に戻される。こうして高温のCO2の温度が下げられる。
③親ダクトから子ダクトへCO2を移送する
低温となったCO2は親ダクトを通り、子ダクトへと送られる。
④専用子ダクトから低温CO2を局所施用
穴の開いた小径の子ダクトを群落に通すことで、効率的な局所施用を実現する。植物に至近距離からCO2を与えるため、無駄なく効率的に吸収される。また、人の通路にダクトが這い回ることがないから作業の邪魔にならない。
⑤センサーはプロファインダー 最適環境をつくってCO2施用
群落内に設置したプロファインダーでCO2濃度をモニタリングしながら、CO2を施用。プロファインダークラウドを利用して、いつでもどこでもハウス内環境データを確認できる。
『真呼吸』は、灯油を燃焼させて発生したCO2の熱を燃焼機内の熱交換器とハウス外に設置するラジエータで取り除き、さらに空気と混合することで、ハウス内気温とほぼ同等の低温CO2を放出することに成功した。
小径の子ダクトからハウス内へ放出することで施用効率を高めつつ、同時に設置性の向上も実現。燃焼に関わる安全確保のために、CO(一酸化炭素)警報器を標準装備しているので、安心して使うことができる。
また、『真呼吸』は他社にはない日の出・日の入り設定など、様々な制御機能を搭載。1日の中でも、時間帯別に自動で効率的な施用が行える。5月から盛夏の直前までと、定植直後の8月中旬頃から使用できるため、確実な収量アップが見込めるだろう。
条件①10a:1000㎡ ②1日のCO2 供給時間は6時間 ③5月中旬~7月下旬=75日間
※6時間×75日=450時間のCO2 供給時間の延長
※8月定植をモデルとした例
さらに、環境測定器『プロファインダー』を活用することで、ハウス内環境も見える化。より良い栽培環境の中でのCO2施用が目指せることも魅力だ。
R:日の出 S:日の入り ※図は制御の一例
2019年4月16日、株式会社誠和 リサーチパーク鶴 大玉トマト栽培ハウス(「真呼吸」稼働)
日中の換気中でも、群落内のCO2濃度(黒線)を外気濃度以上に保つことができる。
ランニングコストが低い灯油燃焼方式でありながら、年間を通じて光合成促進のために使用できる低温CO2局所施用システム『真呼吸』。
これまでCO2施用機の導入に踏み切れなかった施設栽培生産者に是非、知ってほしい1台だ。
<製品概要>
製品名:真呼吸(低温CO2局所施用システム)
センサー:株式会社誠和の環境測定器「プロファインダー」(別売品)を使用
※他社製環境制御機器からの外部信号入力も可(一部対応できないケースもあります)
CO2供給量:外気温20℃以下で6.7kg/h(外気温により供給量は変化します)
電源:送風機のみ三相AC200V(50Hz/60Hz)、その他単相AC100V(50Hz/60Hz)
価格:発売記念キャンペーン 先着100台 1 反あたり110万円(税抜)~
問い合わせ
株式会社誠和
TEL:0285-44-1751
photo: Natsuki Matsuo(Ohkawa Naoto Photography.inc)
illustration: Akiko Akiba
text: Reggy Kawashima
Sponsored by 株式会社誠和