専門家に聞いた! シーン別「チェンソー選び」エンジン式編
2020/10/23
チェンソーに何を求めるかは、農業生産者によって様々だ。豊富なラインナップから、より細かい要求に答えてくれる製品を求めるならば、エンジン式のチェンソーがおすすめ。ここでは、シーンに合わせたエンジンチェンソーを選ぶコツとおすすめ製品を専門家に伺った。
使用シーンで決まる!
知っておきたい3つのポイント
まずはチェンソー初心者に向けて、チェンソーの選び方の基礎知識を紹介しよう。すでに知っているという人は、次の「農家のシーンに合わせた選び方は? あなたにオススメのチェンソーはコレ!」から読めばOKだ。
■POINT01:「バッテリー式」と「エンジン式」
チェンソーの動力源には、バッテリー式とエンジン式がある。まずはその違いを見ていこう。
バッテリー式の特徴は、手軽であること。燃料の準備やエンジン始動が必要なく、メンテナンスも簡単。また、騒音が小さく、排出ガスが発生しないことも特徴だ。
対してエンジン式の特徴は、ラインナップが豊富であること。軽量モデルから高出力モデルまで、自身の望む重量とパワーを有するモデルを選ぶことができる。事前に燃料を用意し、給油を行うことで、継続して作業を行うことができるのも、エンジン式のメリットだ。
なお、本記事はエンジン式の製品編である。バッテリー式から選びたい場合は、後日公開の「バッテリー式編」記事を参照して欲しい。
■POINT02:パワーと重量
主に切るのは、どのような木なのか? 太い木と細い木、堅い木と柔らかい木。木と頻度によって、求められるパワー(排気量)は異なる。
ハイパワーなモデルを選べば、太い木や堅い木でもバンバン切ることができ、高効率に作業できる。しかしハイパワーモデルは排気量の大きいエンジンを搭載しているから、チェンソー全体の重量は重くなる。軽量モデルを選べば、取り回しは圧倒的に良くなるが、太い木や堅い木を切る頻度が高い人にとっては効率的ではない。
基本的には、パワーと重量は比例関係にあることは理解しておきたい。
■POINT03:ガイドバーの長さ
ガイドバーとは、ソーチェンが装着される板状パーツのこと。ガイドバーが長ければ太い木を切りやすいが、重量は重くなり、取り回しし難くなる。短ければ重量は軽く取り回ししやすいが、太い木を切るには技術を要す。
なお、切ることができる木の直径の目安は、ガイドバーの2倍弱である。そのためガイドバー長30 cm程度の軽量コンパクトなモデルであっても、一般的な農業生産者が切る木には充分に対応できる。
エンジンチェンソーの
操作は難しい?
バッテリーチェンソーに比べ、操作が難しそう……と思われがちなエンジンチェンソーだが、実は農業生産者を含めた一般ユーザーにも優しい製品が、ドイツ発のブランドSTIHLから多く登場している。
STIHLは、高性能かつ高品質なチェンソーが高く評価されている、エンジンチェンソーの世界シェアNo.1のブランドだ。エンジン始動が楽な「エルゴスタート」や完全電子制御の「M-Tronic」、ソーチェンの張り調整が簡単な「クイックチェンテンショナー」など、様々な機能を搭載するモデルも選ぶことができる。
今回は、農業生産者に多い利用シーン別で、STIHLのオススメのチェンソーを教えてもらった。