【刈払機試用レポート】エンジン超えのパワーを体感せよ! マキタ「MUR012GZ」
2025/08/20

40mLエンジン式に匹敵する出力で、背丈の草も一掃。低騒音・安全機能・長時間稼働を兼ね備えた、プロ仕様のバッテリー刈払機。緑地管理や山林の下草刈りまで対応する、パワフルなバッテリー刈払機の実力は?
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“世界最強※40mLエンジン式クラス”の
マキタ「MUR012GZ」
40Vmaxリチウムイオンバッテリーを2本装着する80Vmax仕様で、40mLエンジン式刈払機と同等の最大出力が実現されている。バッテリー刈払機ならではの低騒音を長所として残しつつも、エンジン式刈払機のようなパワフルさを誇るのが本品だ。
また、連続作業時にモーターとコントローラを強制冷却する「ヒートシンク付コントローラ」を搭載。密集した茂みやつるなどの刈り込み時に最適な「シュレッダー刃」、低木や細い木などの切断が可能な「チゼル刃」が別売のアクセサリーとして用意されている。
※充電式草刈機最大出力において、2021年6月現在マキタ調べ
DATA
[ 販売価格 ]117,370円(税込) ※バッテリー、充電器別売り
[ 本体質量 ]BL4040 × 2本搭載時:7.9kg、BL4050F × 2本搭載時:8.5kg
[ 寸法(長さ×幅×高さ)]BL4040×2本搭載時:1,854 × 585 × 495mm
[ 推奨バッテリー ]40Vmaxリチウムイオンバッテリー(2本使用)
[ 連続作動時間 ]BL4050F×2本搭載時:〈高速〉約80min、〈中速〉約130min、〈低速〉約240min
今回の体験者
(写真左)加藤幸蔵さん。以前は農作業の代行を主要事業とする会社を運営しており、毎日のように刈払機を使って草刈りをしていたそう。現在は、知人とともに「株式会社PiiS Road」を運営しており、障がいがある方とともにマンションの清掃や除草作業などにあたっている。
(写真中央)繁昌知洋さん。2016年に東京・青梅市で新規就農し、有機農業を開始。「東京都エコ農産物認証」「東京都GAP認証」を保有。農業の魅力を広める活動にも積極的で農業体験やマルシェなどを実施。
(写真右)松田悠花さん。今年4月、繁昌農園の研修生に。独立後は、少量多品目栽培に取り組むのが目標だ。独立後は、食育イベントなども主催したいという。
さすがのパワー!
どんな草も倒せます
日ごろ、繁昌農園では、マキタの18V刈払機を使っているそう。今回、試用したのは、その4倍以上のパワーを誇る「MUR012GZ」だ。本機で草を刈った繁昌さんは「抜群のパワーですね!」と、驚きの声を上げた。「膝丈程度の柔らかい草を刈るには、もったいないほどのパワーがあります。背丈ほどに伸びた固い草を刈る時は、かなり重宝すると思います」。
なお繁昌農園の近くには、固い草がうっそうと茂るスペースが。そんな雑草群も「MUR012GZ」はものともせず、バサバサと刈り倒した。「最大出力の半分ほどのパワーしか出していないのに、固い草が密集する場所もあっという間にキレイになりました。バッテリーが2個分、重さはありますが、短時間で作業が完了しそうです」。
面白いほどスムーズに刈れますね
安全機能も魅力です
「少し手を動かすだけで、スーッと刈刃が滑っていきます。芯がある固い草を刈る際も、抵抗をほとんど感じませんし、面白いくらいどんどん刈れます。並外れたパワーが、切れ味にも大きく影響していますね」と、加藤さん。「固い草が茂っている場所を整備する際、大活躍するはずです」ともコメント。
また、加藤さんは「逆回転カラミトリ機能」にも注目。刈刃に雑草が絡みついた時に役立つのが「逆回転カラミトリ機能」で、手元にあるボタンを押すだけで、刈刃が逆回転して雑草が振りほどかれる。「長年、刈払機を使ってきましたが、このような機能は初めて目にしました。刈刃に触れることなく簡単に草を除去できるのは、嬉しいポイント。作業中にケガをするリスクが減りますね」と語った。
【まとめ】
圧巻のパワーに一同驚愕。
安全・安心のための機能も好感度高し
固い草もものともせず、次々と刈り倒した本機。松田さんは本機について「バッテリー2個分の重量はありつつも、スピーディに草刈り作業を終えたい時に頼りになりそうです」とコメント。加藤さん、繁昌さんも本機のパワーには圧倒されたよう。また、充電式ならではの「逆回転カラミトリ機能」にも注目が集まった。「草が刈刃に絡まってしまっても、ボタンを押すだけでヒュッと草が抜けます」(繁昌さん)「この機能は嬉しいですね。これがあると、ストレスを感じるシーンがかなり減ります」(松田さん)といった感想があがった。
文:緒方よしこ
写真:イワイコオイチ
AGRI JOURNAL vol.36(2025年夏号)より転載