鈴木農相 4月10日記者会見「中東情勢の悪化による農業資材や燃料への影響調査と対策立案を担うチームを立ち上げ」
2026.04.10
鈴木農林水産大臣は4月10日の記者会見で、中東情勢の悪化による農業資材や燃料への影響調査と対策立案を担うチームを立ち上げたことを明らかにした。
メイン画像:記者会見する鈴木農相(出典 農林水産省)
鈴木農水大臣
記者会見概要
大臣 本日、「第3回中東情勢に関する関係閣僚会議」が行われました。総理から、今般の中東情勢について、これまで以上の緊張感とスピード感を持って対応にあたるよう指示がありました。
農林水産省では、これまでも、本省及び地方農政局などに相談窓口を設置してきております。事業者の皆さんからの相談対応や情報収集の強化を進めてまいりました。経済産業省と連携をして、燃油などの供給の偏りなどに一つ一つ対応してきたところでありますが、さらに今後、資材の流通構造などの実態を把握し、機動的・効率的に対処していくため、本日、「中東情勢に伴う食料の安定供給・確保のための対応チーム」を設置をいたしました。
今後、省を挙げて取組を一層進め、国民の皆様への食料の安定供給・確保という責務を果たしてまいります。
―私からは中東情勢についてお伺いいたします。連日動きが続いていますけれども、先日、当事者国間で2週間の停戦合意が発表されました。イラン情勢の緊迫化は国内農業生産や輸出にも大きく影響が懸念される中で、こうした動きをどのように見ていらっしゃるか、それに加えて、先日、農水省が設置した相談窓口について、現状の件数や内容、それに対する農水省としての対応、また、今、冒頭でお話がありました対応チーム、こちらどのようなことに取り組んでいくのか、もう少し詳細をお伺いできればと思います。
大臣 これまでに農林水産省の相談窓口でありますけれども、寄せられた相談件数が4月9日時点で241件になっております。
相談内容としては、例えば、農業者や漁業者にガソリン・重油などを販売・供給している事業者の方から、燃料油の調達が難しくなっているという相談や、農林漁業者や食品製造事業者の方から、現在は燃料油を入手できているが、数か月後も入手できるのか不安があるといった連絡をいただいているところであります。
こうした中で、この相談を受けまして、地域の基幹的な乳製品の工場において、操業に必要なA重油が4月上旬までの使用分しか確保できていないとの相談があったわけなのですが、経済産業省と連携をしまして、石油元売事業者に要請をし、当面の操業に必要なA重油が供給される見込みが立つなど、実際、改善ができたという事例も出てきております。引き続き、経済産業省と連携を取って、この燃料については、円滑な供給が行われるように対応してまいります。
そして、本日立ち上げるチームでありますけれども、これは燃料についてはもちろんでありますけれども、そのほかナフサ由来の食品のトレーとか包装用の資材とか、また農業用資材においては、ビニールであったり、マルチであったり、様々な石油由来の製品というのがあります。
それの今後、在庫の状況がどうなっているか、今後、生産現場の皆さんや食品事業者の皆さん、そして最終的には小売、消費者の皆さんに届くだけの在庫の状況、そして今後の生産の見通し、またこれは国内だけに留まらず、海外から輸入されている分も当然ありますから、そうした状況についてもよく検証を行いまして、国民の食料供給に万全を期すという観点で、そうした検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
―水田政策の見直しについて2点お伺いできればと思います。1点目ですが、水活について、10a当たりの収量に応じた単価で支援する方針に見直す方針を示されていると思いますが、その際、地域差にも配慮するというお考えを示されていると思います。こちらについて、大臣としては単収基準を設定する上で、どういった課題があるというふうにご認識をされているかと、またそれに対してどのように配慮されていかれたいか、お考えをお願いします。
大臣 水田政策につきましては、昨年4月に閣議決定された食料・農業・農村基本計画に記載をされているとおり、農業構造の変化が見込まれる中で、将来にわたり国民に対する食料安定供給を果たすため、令和9年度から見直すこととしております。
今後、作物ごとの生産性向上を始め、付加価値向上、ひいては食料の安定供給に資する対策へと転換する方向で、来年(正しくは本年)6月までの取りまとめに向けて、引き続き議論を深めていきたいというふうに思います。
特に平均単収をどこで取るかという点については、当然条件のいい場所とそうでない場所があります。生産現場の皆さんの努力では、中々全国一律では、当然、これは現場、現場で状況が違いますから、そうしたことにはしっかりと配慮して、なるべくその地域に営農する皆さんがもっと頑張って収量を上げようというふうに思えるような、そういう単収の設定の在り方をしっかり考えていきたいというふうに思っております。これは都道府県ごとにももちろん違いますし、県内で一本でいい県もあれば、県によっても標高とか、様々な状況で違うというところもあろうかと思いますので、そうしたことも、今後、考えていかなければならないと思いますし、また同時に、一地域であっても同じ市町村だったとしても、平場と山間地では、当然、収量に差があるということもあろうかと思いますので、そうした点もよく踏まえて、今後、考えていきたいというふうに思っております。
―7日に発表された米のコスト指標の関連で質問です。米以外にも指定品目として、飲用牛乳ですとか、あと野菜、豆腐と大豆(正しくは納豆)、4品目があると思いますが、これの協議の今の進捗状況と、あと指標作成に向けたスケジュール感を教えてください。
大臣 食料システム法では、国はコスト指標を作成できる品目を指定をするが、コスト指標自体は、認定を受けた団体が、関係者とも協議をした上で作成・公表するということとなっております。
米は、この前、発表をさせていただいたところだと思いますが、米以外の指定品目では、まず北海道といえば、飲用牛乳について、3月26日付けで、コスト指標作成団体の認定申請がありまして、現在、この認定の手続きを進めているところであります。この申請では、毎年10月に指標を公表することとされております。
また、野菜や豆腐とか納豆、これについては、それぞれ今現在、関係者間でコスト指標作成団体の設立に向けて議論が続けられていると承知をしております。今後とも、コスト指標の作成に向けた関係者の検討が円滑に進むよう、しっかりと後押しをしてまいります。
DATA
取材・文:アグリジャーナル編集部
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