農業の人材不足を解決! 農業特化のデイワークアプリ 「シェアグリ」って?
2019/10/19
農業人材のシェアリングを推進する株式会社シェアグリが、農業に特化した人材シェアサービスアプリ「シェアグリ」を2019年7月16日にリリースした。最短作業日数1日からの超短期求人で、農業に興味のある人と農家のマッチングを行う。
求人マッチングアプリ
「シェアグリ」が誕生した背景
農作業の多くは繁忙期と閑散期があり、繁忙期には技術を要さない単純作業を行う作業員が一時的に必要になるが、思ったように人が集まらないと悩む農家も多い。また、経営面から従業員を通年雇用することが難しい農家も少なくない。
そこで誕生したのが、農作業を体験したい人と農家の求人マッチングアプリ「シェアグリ」だ。農家は好きな時に無料で人材募集の掲載ができる。掲載した作業に対し応募があれば、報酬金額に応じた手数料を支払う。シェアグリには農業関係人口の創出や地域活性化の狙いもあるという。
これから農業を始めてみたい人、短期間のアルバイトを探している人、手が空いた時だけ仕事をしたい人にも役立つアプリだ。農家は最低限の資金で人を雇うことができるのも魅力だろう。アプリ内では、求人を出している農家と仕事を探している人がコミュニケーションを取れるチャット機能もついており、初めての作業の前には気軽に質問できる。
人材シェアリングで
効率的に人手不足を解消
農業就業人口の減少や農業従事者の高齢化によって、慢性的な人手不足にあえぐ農家も少なくない。かといって、前述の通り常時雇用できる人材は資金面・経営面から求められていないことが多いのが現状だ。
シェアグリが目指すのは、移住促進ではなく、地域や地域の人々と多様にかかわる「関係人口」の創出にあるという。平日は都会で過ごす人たちが、週末は地方で農家の手伝いをしてそこで新たな関係性を築いていくことを目指している。
市民農園や体験農園で農作業体験を希望する都市住民も多く、市民農園の開設数も年々右肩上がりに伸びている。にもかかわらず、都市部の市民農園は応募倍率が高く、供給が追い付いていないのが現状だ。
このように、農作業を体験したくともできない都市住民と農家のマッチングを行うことで、効率的に人手不足を解消できる可能性がある。現在、シェアグリを導入している農家は30件ほど、農家があるのは千葉県、長野県、沖縄県などの8県。2019年中に全都道府県に拡大する予定。
シェアグリは、農業人材不足を解決したい地方自治体や、シェアグリを活用したい会員希望者を募集している。