鈴木農相 4月7日記者会見「米のコスト指標を初公表。各段階のご意見をしっかりと受け止めながら進めることが重要」
2026.04.07
米穀安定供給確保支援機構は4月7日、米の生産から店頭に並ぶまでにかかるコスト指標について、5キロ税込みで2816円と公表した。鈴木農林水産大臣は閣議後の記者会見で、比較的小規模な事業者を対象としたデータで算出したことについて「各段階のご意見をしっかりと受け止めながら進めることが重要だ」と述べた。
メイン画像:記者会見する鈴木農相(出典 農林水産省)
鈴木農水大臣
記者会見概要
―本日は米穀機構から米の生産から流通に至るまでのコスト指標が正式に発表されます。その意義について大臣にお伺いしたいと思います。今、その制度導入時の、米価が高い状況での導入ということで、更に今後の原油の供給不安でコストが更に上昇する恐れもあります。それによって販売価格の最低の保証ではないかという声も上がりやすい、そういう解釈もされることが多いと予想されるのですけれども、それも踏まえて、大臣から意義をご説明いただきたいということと、運用上の留意点がございましたらお聞かせください。
大臣 4月1日から食料システム法が施行されたところであります。まずは、この米のコスト指標作成団体として認定をされました米穀機構におきまして、本日の11時に、第5回目の米のコスト指標作成等委員会が開催をされまして、米のコスト指標が正式に作成・公表される予定と聞いております。米のコスト指標については、生産から小売、更には消費者団体の方も加えた関係者の議論を経て、作成方法が公表されたものと承知をしております。農林水産省としては、コストが明確になることを通じて、生産者の再生産・再投資が可能で、かつ、消費者にも理解が得られるような価格水準の下で、米が持続的に供給されていく、このことを期待をしているところであります。
また、合理的な費用を考慮した価格形成に向けて、取引関係者や消費者の理解がより進んでいくように、引き続き、コスト指標を含め、制度の周知に努めてまいりたいというふうに思っております。あくまでも、このコスト指標はある一定の条件で、このぐらいだという指標であるということも、事実としてご理解をいただけるように、私としては、この周知徹底に努めてまいりたいというふうに考えております。
―消費者からはやはりこれが最低ラインに決まるのではないかという目線もあるのではないかと思うのですけれども、それについてはどうお考えですか。
大臣 様々な見方が当然あるんだというふうに思いますが、作成方法については、生産から小売に加えて消費者団体の方も加わって、ある種、これは当然、生産側と消費者側というのは、必ずしもコストという概念について、消費者側は当然安いほうがいいですし、生産者側は高いほうがいいという中で、客観的にどういうデータに基づいてやれば、お互い折り合えるのかということで、かなり議論の末に、今回決まってくるものだというふうに考えておりますので、そうしたことも含めて、私たちとしては、この持続的な供給に向けた理解醸成に貢献をしてくれるものだというふうに期待をしておりますので、消費者の皆様にも、当然これからも丁寧にこの意義というのを説明をしてまいりたいと考えております。
―今のコスト指標に関して、追加で伺わせてください。先週認定した米穀機構が算定する方法としては、1から3ヘクタールの小規模の事業者を対象としたデータで算出するかと思います。一部では生産量が多い中規模・大規模よりも生産コストが高く、実際よりも高いコストになっているのではと指摘ありますが、そこを大臣がどのように受け止められているか教えてください。
大臣ご理解いただきたいのは、今回、コスト指標作成団体の認定にあたって、生産から販売までの各段階の団体がコスト指標の作成に参画をしていただきました。そして意思決定プロセスが明確にされ、そのプロセスがきちんと守られているか、そしてまた、公的統計や農林水産省の調査結果などを出典を明らかにした上で活用しているか、こうした観点から、私たちとしてこの認定にあたって確認をしているところであります。
その上で、この3月6日に公表されたコスト指標のイメージは、生産・流通・販売の関係者に学識経験者も加わり、複数回にわたり、真摯に各段階のご議論をいただき、この中で、生産段階の生産費につきましては、今お話あったように平均作付面積が2.27ヘクタールを含む1から3ヘクタールの階層とすること、そして当該階層より生産費が低い3ヘクタール以上の階層が流通量の7割を占めているなど、様々な議論を経て合意形成をしてきた通りであります。手続きとしては、特段問題があるとは考えておりません。
コスト指標の作成は初めての試みであるため、現時点で様々なご議論があるのは当然でありまして、各段階の方のご意見をしっかりと受け止めながら、まずは進めることが重要だというふうに考えております。
当然、米の場合は、特に土地利用型でありますから、規模が拡大すればするほど、一定規模以上はかなりコストが下がってくるという当然データもありますので、ただ、現状としてはまだ全体がそこまで至っていない中での、今回、算定だったということで、ご理解をいただけたらありがたいと思います。
今後、私たち農林水産省として、土地の集積・集約化、これをしっかりと図って、生産基盤を強くしていって、できるだけ低コストで生産ができるような、持続可能な米生産の姿というのは、当然、実現をしてまいりたいということは変わりはありません。
DATA
取材・文:アグリジャーナル編集部
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