「田舎」から日本を元気にする!農業ヒロインたちの活躍
2015/03/27
「農業」「エネルギー」「女性」をキーワードに、活動を行う「田舎のヒロインズ」代表の大津愛梨氏が、新しい価値観とヒロインたちの活動を語る。
意識や可能性を広げる活動を
農業が命を支えている産業であることは、家族経営でも、また雇用される形であっても、さらには輸出までするような大規模なものであっても同じです。
「こうでなけれなならない」ということではなく、もちろん多様性があっていい。この「農業=生命産業」という考え方を、消費者にわかってもらうということは、農業者の死活問題でもあります。メッセージを伝えるのは、女性の方が上手ですし、子供がいたりすると子供のための産業であることも実感をもって発信することができます。
「農家の形態や規模にかかわらず、命を支えている産業であること、農家がいなくなった時にどうなってしまうのかを、農家と消費者が前向きに考えて支えあっていきましょう」というメッセージを、「田舎のヒロインズ」という全国組織だからこそできる方法で発信しています。
経験・知識・情報の共有化
「食べ物もエネルギーも作れる農家を目指す」というのが私たちの主眼です。エネルギー勉強会を開催したり、農作業に従事しつつ、聞き流しながら勉強できるシステム開発に着手するといった活動も行っています。
私自身の拠点である熊本県・南阿蘇は、代表になる前から再生可能エネルギーへの関心が高く、家畜糞尿と生ごみを活用したバイオマス事業もあり、地熱発電も2か所稼働しています。また、今後は牧草なども活用していくことになるでしょう。
農業者に関わりの深いバイオマス(発電)ですが、私が南阿蘇でやってきた10年の経験だったり、6次産業化やグリーンツーリズムで共有化してきたことを、再生可能エネルギーでも同じように共有できれば、カタチは出来上がっていくと思います。地域によってそれぞれ特長がありますから、それぞれの再生可能エネルギー活用を考えていけば良いのです。
「田舎のヒロインズ」メンバーのみなさん
ヒロインを輩出する、田舎のヒロインズ
価値観がどんどん変化していることを実感しています。日本は過去の歴史の中で、持続可能な時代を経験しています。
すべてをそこに戻せということではなく、現在の技術を使って経済成長を遂げた後の〝緩やかで持続可能な社会づくり〞のモデルを、地方から創りだしていくことができますし、日本が世界に求められていることだと思います。今後は農村の持つ教育力の活用も、エネルギーの次の大きな課題ですね。
日本の主食である米。きっちり作って提供することで、人の生きるベースを作るのが農家の存在意義であり農家の役割なんです。そしてバイオマスは貯めておけるソーラーエネルギーであり、ベース電源になり得るものです。ベースを作る私たちにピッタリでしょ。
若い人たちからどんどんヒロインが誕生してほしい。田舎のヒロインズですからね(笑)。