注目キーワード

最新技術

デンソー・大仙・トヨタネの3社が「次世代農業用ハウス」開発

デンソー・大仙・トヨタネの3社は、各社の技術を活用した次世代型農業用ハウス「プロファーム T-キューブ」を新開発。さらに合弁会社トリシードアグリを設立し、農作物の栽培を一貫してサポートする体制を構築する。

天候条件に左右されず
換気ファンで環境最適化

現在、一般的な農業用ハウスでは、天井や側面にある換気窓を開閉して、温度や湿度を調整している。しかしこの方式は天候条件に左右されやすいため、安定した環境制御ができない。

一方、デンソーは2015年、自動車の空調システムやエンジン制御の技術を応用し、ハウス内の環境を自動制御する「プロファームコントローラー」を発売。以来、全国トップクラスの種苗会社であるトヨタネと連携して、栽培サポートなどを行ってきた。そして今回、デンソーはこれまでの経験で培ったハウス内の環境最適化と気流解析技術、トヨタネの栽培ノウハウ、さらに農業用ハウスの大手メーカーである大仙の設計技術を組み合わせて、3社共同でセミクローズ型農業用ハウス「プロファーム T-キューブ」を開発した。

プロファーム T-キューブの制御イメージ図(出典:トヨタネ株式会社

プロファーム T-キューブは、ハウス側面の換気窓にファンを設置。センサーで室内の状態をチェックし、必要に応じて強制的に気流を生み出して換気することで、最適な環境を保つ。また機器稼働のムリ・ムラ・ムダをなくすことで、CO2排出量の低減も実現する。

この新型ハウスは、2019年5月から、大仙・トヨタネの各販売店を通じて販売予定だ。

さらに3社は、2018年12月には合弁会社トリシードアグリの設立も予定。新会社では、プロファーム製品導入時の販売サポートや、導入後のアフターサービスを手がけるという。

DATA

株式会社デンソー
デンソー、次世代農業用ハウス分野で大仙、トヨタネと合弁会社設立について基本合意
Profarm T-cube

農業機械&ソリューションLIST

アクセスランキング

  1. 農機バイヤーに聞いた! 時短ニーズが広がる除草作業を支える、注目の草刈り製品とは?...
  2. バイオスティミュラントの最新動向と基礎知識を学べる!協議会がセミナー開催...
  3. 【刈払機試用レポート】軽い・静か・疲れない! 使った瞬間に違いがわかるやまびこ・ECHO「BSR510」...
  4. 水稲(お米)の病気「いもち病」とは?注意すべき病気と害虫を解説!
  5. 軽トラカスタムの新潮流!親しみやすさが人気の『レトロカスタム』
  6. 【検証レポート】本当に石の飛散が少ないのか? 噂のバッテリー式「T字型バリカン」草刈機を体験!...
  7. イチゴの「生産~出荷」を省力化! 的確な収量予想を可能にした先端テクノロジー...
  8. 【農研機構の注目品種 コメ編】温暖化に対抗!「にじのきらめき」「恋の予感」等、高温耐性品種の普及へ...
  9. 【九州農業WEEKリポート②】コナジラミをLEDで誘引してノックアウト
  10. ワイヤー設置も不要! 芝刈りの手間を“ゼロ”にする、タイパとコスパ抜群のAIロボット芝刈機...

フリーマガジン

「AGRI JOURNAL」

vol.36|¥0
2025/07/01発行

お詫びと訂正