産地の農作物に適した出荷予測モデルを設計! 注目のコンサルティングサービスが提供開始
2020/06/12
株式会社NTTデータと株式会社JSOLは、産地に適応した出荷予測モデルを設計するコンサルティングサービスの提供を開始。精度の高い出荷計画策定や販売戦略、集出荷業務の適正な要員計画作成などに活かせることが期待される。
出荷予測モデルを設計
精度の高い出荷計画につながる
株式会社NTTデータと株式会社JSOLは、産地の農作物に適した出荷予測モデルを設計するコンサルティングサービスの提供を開始した。本サービスは、当該産地の、過去の品種ごとの栽培記録・気象情報・出荷管理データなどを統計分析することで、産地に適応した出荷予測モデルを設計。精度の高い出荷計画を実現する。
また、集出荷を行う産地単位での出荷予測を目指すため、本サービスの主な提供先は、産地のJA、出荷団体や自治体などとなる。
農作物の栽培は、天候の影響を大きく受けるため、年により収穫量、出荷時期が変動する。その結果、農作物の収穫量や出荷時期による価格変動、出荷業務の労働力確保において、出荷予測ができないことによる課題が起きている。両社はこれまで複数の産地と共に、産地の過去のデータを収集、課題解決に向けて実証を行ってきた。
産地の営農指導を支援
販売戦略の判断材料に
本サービス採用時、利用者は産地の過去の栽培に関わる実績データ(栽培記録・気象情報・出荷管理データなど)を分析材料として提供する必要がある。これらの地域特性、栽培情報、環境情報データを統計分析、さらに利用者が今まで積み上げてきた定性的なノウハウも取り入れて、産地に適応した出荷予測モデルの設計を支援する。
また、出荷予測は、圃場単位ではなく、集出荷を行う産地単位での活用を目指す。さらに、産地の営農指導担当者が、出荷予測結果に対して適宜補正を加えられるようにして、より精度の高い見込値を把握することが可能となる。
あらかじめ出荷の量とタイミングを把握できれば、販売戦略や、集出荷業務の適正な要員計画作成、在庫調整や生産計画の策定などに活かせるだろう。出荷予測モデル設計コンサルティングサービスは、1産地1農作物につき250万円から。
出荷予測モデルの活用イメージ
なお、2020年度中には、オプション機能として、NTTデータが2018年10月より提供している営農支援プラットフォーム「あい作®︎」との連携も行う予定。「あい作®︎」は、生産者がスマートフォンやタブレットに入力した栽培情報を、組合担当者が把握できるシステム。生産者が「あい作®︎」に登録した生育・栽培データなどを活用することで、利用者が出荷予測を行うことも可能となる。
DATA
文:竹中唯