【GPECリポート⑧】防滴効果と耐久性を両立させたハウス用の被覆資材

2026年7月15日~17日、国内最大規模の施設園芸・植物工場展2026(GPEC)が、東京ビッグサイトで開かれた。出展したブースのなかから、優れた防滴効果と高い耐久性を両立させたハウス用の被覆資材を紹介する。

 

最新のスマート農業技術や
省エネ技術が注目を集める

東京ビッグサイトで開催された施設園芸・植物工場展2026(GPEC)

日本の施設園芸は、世界情勢の緊迫化に伴う原油高や原材料費の引き上げなど、外部環境の急激な変化に直面している。ハウスの新規建設費用や維持管理費は、かつての生産環境と比較して1.5倍から2倍近くにまで上昇しており、生産者の経営を大きく圧迫している。さらに、夏場の猛暑や地球規模の気候変動は作物の安定生産を脅かす深刻な要素となっており、迅速な対応が緊急の課題となっている。

こうしたコスト面や環境面での厳しさが増す一方、現場を支える労働力の不足もより深刻化している。加えて、国が進める「みどりの食料システム戦略」に見られるように、生産性の向上と環境負荷低減を両立させた持続可能な農業への転換という新たな指針への対応も求められている。

「施設園芸・植物工場展(GPEC)」は2年に一度開催される。今回は国内外から265のブースが出展し、最新のハウス資材や環境制御システム、自動化・省力化機器、植物工場向け栽培設備などが披露された。生産性向上や燃油・資材高騰への対策、異常気象対応といった現代の農業経営者が直面する課題を解決する、最先端のスマート農業技術や省エネ・エネルギー活用技術が注目を集めていた。

防滴効果と耐久性を両立させた
ハウス用の被覆資材

タキロンシーアイ株式会社の展示ブース

タキロンシーアイ株式会社は、農業用資材や各種高分子製品の開発を手がける大手プラスチック加工メーカーである。同社が展開する長期展張塗布型農POフィルム「バツグン5」は、優れた防滴効果と高い耐久性を両立させたハウス用の被覆資材だ。進化した5層構造技術の採用によって抜群の透明性と保温性を発揮し、初期引裂き強度や折り目強度も高い水準で確保されている。

さらに、特殊な防滴剤をコーティング処理することで水滴の付着による光の遮りを防ぎ、優れた防滴持続効果により良好な採光環境を長期間維持する。耐農薬性も向上しており、酸性系農薬の散布に伴うフィルムの早期劣化を軽減する設計が施されている。

一方、高拡散光塗布型農POフィルム「カゲナシ和(なごみ)」は、太陽の光を拡散光に効率よく変換してハウス内に届ける革新的な製品である。従来のフィルムと比較して光の拡散角度がさらに大きくなっており、これまでカゲになりやすかったハウスの隅や連棟ハウスの谷部といった場所まで十分な光を行き渡らせる。全光線透過率は透明タイプと同等でありながら、直射日光による局所的な温度上昇を抑えることで、作物の葉や果実のヤケを抑制し、収穫物の均一な色づきや生育の向上を可能にする。加えて、ハウス内で作業をされる方が受ける日差しの暑さも和らげることができるため、生産現場における労働環境の改善にも大きく貢献する。

DATA

タキロンシーアイ株式会社


取材・文/アグリジャーナル編集部

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