バイオスティミュラントの正しい選び方。現場で成果を出すために、生産者が意識すべきポイントや注意点は?
2026.10.30
猛暑や気候変動、資材高騰に立ち向かう手立てとして注目の「バイオスティミュラント」。最新動向と全国の生産者から届いた口コミを通じて、資材の実力と現場で上手に使いこなすためのヒントをお届けする。
メイン画像:©VH-studio/Shutterstock.com
バイオスティミュラント(BS)とは?
バイオスティミュラント(Bio-stimulant:生物刺激剤)とは、植物やその根圏に施用することで、植物本来の生理プロセスを活性化させる資材や技術のこと。従来の「肥料(直接的な栄養補給)」や「農薬(病害虫・雑草の防除)」とは異なり、高温・乾燥・低温・長雨といった「非生物的ストレス」に対する耐性を高め、発根促進や品質・収量の向上、肥料吸収効率の改善を図る“第3の農業資材”として世界的に注目を集めている。
注目される背景と最新動向
近年、夏の猛暑や長雨、春先の霜害など、気候変動による農作物の生育不良や品質低下が全国的な現場課題となっている。加えて、世界的な肥料価格の高騰や、農林水産省が進める「みどり戦略(みどりの食料システム戦略)」における化学肥料の低減目標も大きな後押しとなっている。植物自体の健やかな生育力を引き出し、少ない肥料でも環境ストレスに負けない作物を育てられるBS資材は、持続可能な農業を実現する強力な選択肢として普及が進んでいる。
農水省ガイドライン制定の
背景とポイント
市場が急拡大する一方で、過度な効果効能の提示や、科学的根拠が曖昧な資材が混在することが懸念されてきた。そこで農林水産省は2025年5月、生産者が安心して効果的な資材を選択できるよう、「バイオスティミュラント等に関する表示等のガイドライン」を整備・公表した。
<ガイドラインの主なポイント>
●概念・定義の整理:肥料や農薬との違いを明確にし、非生物的ストレスの緩和や養分利用効率の向上を目指すものと定義。
●科学的根拠の要求:効果や効能を表示・訴求する際は、客観的で再現性のある試験データに基づく根拠を求める。
●関係法令との整理:病害虫防除(農薬)や直接的な栄養補給(肥料)と誤認される誇大表示を防ぎ、適切な品質・安全性を確保。
協議会に聞く、
バイオスティミュラント活用のポイント
PROFILE
日本バイオスティミュラント協議会
企画・広報委員長
鈴木基史さん

AGRI JOURNAL vol.41(2026年秋号)より転載
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