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持続可能な農業が求められている! 世界から注目される“草生栽培”とは?

「草と共に生きる」をコンセプトに掲げるオーレックの自走式草刈機は、「草生栽培」を行う農家をサポートするために開発された。今回は、いま改めて注目されるその草生栽培の基礎について、専門家に話を聞いた。

草生栽培の基礎知識を学ぼう!

Q1.草生栽培とはどのようなもの?

地上部を適切に管理し、地下部を育てることで、農地の土壌を育て守る、という農法です。イネ科は有機炭素(糖類)を地下の細根に送る特性を持つため、農地にイネ科の草を生やすことで、光合成によって造られた有機炭素が地下の細根に送られ、その細根によって有機炭素が土に供給されます。その結果、有機炭素を土に貯めることができます。
 

Q2.草生栽培は日本でどのように取り入れられてきた?

日本の水稲栽培では、弥生時代から草資源を上手く利用していました。村などで入会地を管理して肥料を作っていたことから、伺い知ることができます。

それが第二次世界大戦後、GHQの指導により農薬と化学肥料、大型農機が日本に導入されたことで一変しました。草を利用して土を育てる農業文化から、草を除草することで土を利用する農業文化に変わったのです。例外的に、果樹栽培における下草管理手法として、草生栽培を取り入れる生産者が見られます。
 

Q3.なぜいま、草生栽培が注目されているの?

世界農業の歴史を振り返ると、農薬と化学肥料を大量に消費する慣行農法によって、農地からの土壌流出環境汚染とが問題となりました。そこで注目されたのが草生栽培です。また、COP21パリ協定で締約されたように、今では草生栽培には環境目的も加わっています。
 

Q4.草生栽培の環境への貢献とは?

草生栽培では、土壌に炭素=有機物を蓄えることができます。その機能が世界的に注目されており、今ではフォーパーミル・イニシアチブと言って、全世界の土壌炭素を毎年4/1,000(4‰=フォーパーミル)ずつ増やそう、という取り組みが始動しています。

これにより国連が定めた『持続可能な開発目標(SDGs)』の全17項目のうちの4つ(目標1:貧困をなくそう、目標2:飢餓をゼロに、目標13:気候変動に具体的な対策を、目標15:陸の豊かさも守ろう)の達成に貢献することが期待されています。
 

Q5.草生栽培はどのように普及していく?

草生栽培に適したイネ科植物は世界に9500種あり、そのうちの約40種が被覆植物として商品化され利用されています。どの植物を、何時、どのように管理すれば良いのか、というのが大切になりますが、それは土地ごとに異なります。それを科学的に明らかにして広げて行くことが、今後の課題だと言えます。

草生栽培を上手く行うには、草、果樹、土、微生物のそれぞれの知識のみならず、それらの相互関係を知ることが必要なのです。
 

 

草生栽培でつかうならコレ!

乗用草刈機 ラビットモアーRM983


草生栽培を実現する手段として各地で愛用されている、オーレックの乗用草刈機シリーズのハイエンドモデル。シリーズ最大クラスの22馬力エンジンを搭載し、パワフルな刈り込みを実現。最適な重量バランスにより斜面でも安定した草刈りを可能に!各部カバーがワンタッチで開閉でき、内部清掃やメンテナンスにも配慮している。

本体サイズ:全長200×全幅107×全高83cm
刈幅:97.5cm
重量:290kg
価格:793,000円
 

問い合わせ

株式会社オーレック

TEL:0943-32-5002
 

PROFILE

伊藤幹二さん(農学博士)


特定非営利活動法人緑地雑草科学研究所 理事/マイクロフォレストリサーチ株式会社 代表取締役社長。京都大学大学院で果樹園芸学を学び、イーライリリー社、ダウ・アグロサイエンス社に勤務し、広く世界の農業・園芸分野で植物の育成・保護技術の開発と普及に携わった。草の管理と土壌の関係を誰よりも広く深く知る、この道のエキスパートだ。


text: Reijiro Kawashima

AGRI JOURNAL vol.14(2020年冬号)より転載

Sponsored by 株式会社オーレック

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