養分量の見える化で施肥をサポート!「汚泥肥料、菌体りん酸肥料の肥効見える化アプリ」が登場

安定供給が課題の肥料原料。新たに注目される汚泥肥料の活用を後押しするのが、農研機構が開発した「汚泥肥料、菌体りん酸肥料の肥効見える化アプリ」。有機資源の可能性を広げる取り組みが始まっている。

汚泥の肥料利用を促進
肥効見える化アプリ登場

肥料原料は、その多くを海外に依存し、国際市況や原料産出国の輸出に係る動向の影響を強く受けている。生産現場に肥料を安定的に供給していくために、これまで循環利用が進んできた家畜ふんに加えて、下水等を浄化する際に生じる「汚泥」の肥料利用が注目されている。

これら有機性の資源は、発酵(堆肥化)や加熱乾燥等により、人や植物への衛生面や、農地への散布しやすさを改善して、土づくり資材や肥料としてリサイクルされているが、化学肥料に比べ、作物への肥料としての効果(肥効)の見積もりが容易でなかった。

そこで、「肥効評価に基づく下水汚泥肥料活用促進コンソーシアム」は、全国から汚泥を原料とする肥料等を収集するとともに、その養分含量(窒素、リン酸およびカリウム)を解析し、2026年3月2日「汚泥肥料、菌体りん酸肥料の肥効見える化アプリ」を公開した(図1)。

図1 アプリのねらい(イメージ)

アプリでは、畑の位置、汚泥肥料の種類(コンポスト、乾燥汚泥など)、施用量や施用時期を選択するだけで、施用した汚泥肥料等からの平均的な養分供給量が表示されるため、どれだけ化学肥料を減らすことができるか、検討しやすくなる

また、平均的な汚泥肥料の養分含量に基づく試算ではなく、個別の汚泥肥料の養分含量をアプリ内で入力して、精密に肥効を試算することも可能だ。

※詳しくはこちら▶操作説明書・マニュアル

アプリは農研機構「日本土壌インベントリー」の「土壌管理アプリ集」から無料で利用できる。土壌管理アプリ集では、本アプリの他にも家畜ふん堆肥等の肥効を可視化できる「有機質資材の肥効見える化アプリ」等も利用できる。

※「日本土壌インベントリー」はこちら

汚泥肥料の農業利用はこれまで限定的でしたが、本アプリの活用により、肥料として利用しやすくなり、その新規利用が促進されると期待される。

関連情報

・予算:農林水産省「下水汚泥資源の活用促進モデル実証(課題番号 : 下5F2コ、課題名 : 汚泥肥料の肥効特性の解明と肥効見える化システムの構築及び実証)」(事業主体:農研機構)
・関連する知的財産:窒素無機化量算出装置(特許第7597323号、権利者 : 農研機構、国環研)


参考:(お知らせ) 下水汚泥資源をリサイクルした肥料等から供給される養分量を見える化し、化学肥料の適正施用をサポートする「汚泥肥料、菌体りん酸肥料の肥効見える化アプリ」(畑地版)の公開

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