大根を太く、美しく! 微生物資材と有機肥料で取り組む都市農業の土づくり

微生物資材を活用した土壌改善により、作物の生育促進や品質向上が期待されている。住宅街と隣接する都市農業の現場では、周辺環境への配慮と作物の高品質化をどのように両立しているのか? 収量アップや高品質化を図る土壌改良材「V-プロテクトG」を導入した現場を取材した。

関連記事:“トリコデルマ菌”の働きをわかりやすく解説! 根張りを増やして収量アップへ

土壌改良材の活用で
都市と農業の共存を支える

千葉県船橋市の中心部、JR船橋駅は一日の乗車人員が10万人を超える首都圏のターミナル駅である。だが、駅から少し離れれば住宅街の隙間に畑が広がり、梨や大根、ニンジンなど多彩な作物を育む都市農業の風景が息づいている。

関本純一さんは、この地で農業を続ける3代目の農家だ。現在は大根やネギなどを中心に栽培し、船橋や横浜の市場へ出荷。独自の厳しい規格を設けて高いクオリティの野菜を育てている。

関本純一さん:祖父の代から農業を営み、自身も20歳で就農。様々な資材を試して作物にベストな生育の研究に取り組む。「化成肥料は即効性があり、有機肥料は遅く効いてくる。その使い分けが大切」と説く。

住宅に囲まれた都市農業では、農薬の使用に気を遣わなけらばならない。中には不快臭や刺激臭を発するものもあり、畑の環境を守りながら周囲の暮らしとの折り合いをつけていく必要がある。その模索の中で出会ったのが、土壌改良材の「V-プロテクトG」だった。

土壌改良材「V-プロテクトG」:日本タルク(株)とアグリバイオシステムが共同で開発したトリコデルマ菌入り土壌改良材。

V-プロテクトGは有用菌トリコデルマ アスペレラム(F-288株)を含む資材で、土壌にまくことで作物が病気にかかりにくい環境を作り上げる。また有用菌が根圏で増殖して根張りを良くするとともに、土壌中の不溶化されたリン酸や鉄分などのミネラルを可溶化することで、植物の生育をサポートし、収量アップの効果も発揮する。もちろん嫌な臭いは皆無だ。

 

V-プロテクトGがもたらす
大根栽培の3大効果

2026年の春大根の作付けでは、化成肥料と有機質肥料の「脱脂米ぬかペレット」を併用し、圃場を従来の土壌くん蒸剤の使用区と、V-プロテクトGの使用区に分けて比較試験を行った。関本さんいわく、後者には3つの明確なメリットがあったという。

春大根は土壌改善により、大きくハリがいい結果に。サイズもおおむね均一に揃った。

「まず、大根の肌が綺麗でした。黒ずみなどが出にくく、外観の美しい大根に育ったのです。二つ目は、形が良く、サイズが揃っていたこと。太さも均一になり、ほとんどが2Lサイズで出荷できました。そして最後に、扱いやすさが挙げられます。これまで使ったことのある微生物資材は、他に有機物などを加える必要がありましたが、こちらは単体で使える。また1町3~4反ある圃場に機械で散布できるのはとても助かりました」(関本さん)

これらに加えて、土壌環境のバランスが良くなったことで結果的に根菜の線虫対策にもなっているのではないかとも指摘する。

左から、農業資材を販売する共和化成(株)の新藤衛さん、農家の関本純一さん、日本タルク(株)の渡辺一郎さん。関本さんは大根の後作にV-プロテクトGと相性のいい三和油脂(株)の「脱脂米ぬかペレット」、「なごみペレット」を組み合わせたネギの栽培を模索中。

この結果を受け、関本さんはネギの栽培でもV-プロテクトGの導入を決めた。5月から6月にかけて定植するネギは栽培期間が長く、夏の厳しい高温を乗り越えるためにも、土壌環境を長く良い状態に保つことへの期待は大きい。

都市農業という制限のある環境下において、土と作物のためには何がベストなのか。関本さんは今日も畑に立ち、試行錯誤しながらその答えを探っている。

農業WEEKに出展!
ブース番号:18-17

日本タルクは、10/7~9に幕張メッセで開催される農業WEEK(J-AGRI)に出展する。「V-プロテクトG」の販売代理店も募集中だ。

 

問い合わせ

日本タルク株式会社 アグリバイオ事業部
TEL:03-3257-3851


文/本多祐介 写真/松尾夏樹

AGRI JOURNAL vol.41(2026年10月号)より転載

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