処理に困る剪定枝・伐採竹をバイオ炭化&有害鳥獣を高速分解! 資源循環を進める環境技術【農業WEEKリポート②】
2026.10.30
2026年10月7日(水)~9日(金)、国内最大規模の農業・畜産の総合展「第16回 農業WEEK(通称 J-AGRI TOKYO)」が、千葉市の幕張メッセで開かれた。剪定枝を手軽に炭化できるモキ製作所の「無煙炭化機」と有害鳥獣などを高速分解処理する中部スリッターの「有機物処理装置」を紹介する。
剪定枝や伐採竹を
現地で手軽に炭化
株式会社モキ製作所
モキ製作所の展示ブース
株式会社モキ製作所は、薪ストーブや各種燃焼機器の開発・製造を手掛け、環境改善につながるソリューションを展開している。同社が開発した「無煙炭化器」は、農地や山林で発生する剪定枝や伐採竹などを現地で手軽にかつ効率的に炭化できるバイオ炭生成器である。特許を取得した独自の対流燃焼構造を採用しており、器内の温度が最高900度近くの高温状態に達することで未燃焼ガスが引き込まれ、煙の発生を著しく抑制しながら短時間で高炭素率の良質な炭を生成する。「無煙炭化器」は、設置や持ち運びが容易なシンプルなステンレス製構造で、場所を選ばず設置できる利便性を備える。生成された炭は農地に還元することで保水性や通気性を高める土壌改良資材として機能するほか、炭素の固定による温室効果ガスの削減にも寄与する。残さ処理や竹林整備の効率化を図りながら、資源循環と地球環境への配慮を両立させるツールとして来場者の注目を集めた。
DATA
微生物のチカラで
有害鳥獣などを高速分解処理
中部スリッター株式会社
中部スリッターの展示ブース
中部スリッター株式会社は、金属パイプ加工や製缶技術を強みとし、環境保全に貢献する設備を開発している。
同社が開発した「有機物処理装置」は、捕獲されたシカやイノシシなどの有害鳥獣を現地で衛生的に短時間で分解処理できる環境共生型のシステムである。この装置は、80度から120度の高温下で活性化する特殊耐熱微生物と酵素の働きを活用し、有機物を化学的に水とガスへと分解する仕組みを採用している。高温状態で処理を行うため腐敗菌が死滅し、過度な悪臭や衛生面での課題を抑えながら作業を進めることが可能である。
固い外革や剛毛をはじめ、一般の易分解性有機物は約24時間、骨や歯といった難分解性の部位も短期間で分解消滅させる高い能力を備える。残さは肥料に利用できるとともに、定期的な内容物交換点検作業のみで継続して運用可能な点も特長だ。衛生性および耐久性に優れるステンレス構造を採用しており、捕獲後の焼却や埋設処理コストの抑制を可能にする解決策として期待されている。
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取材・文/アグリジャーナル編集部
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