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農家こそ“タイヤの選択”を! 高原野菜の名産地・川上村のコンチネンタルタイヤに迫る

農業機械には気を配っていても、タイヤは放ったらかし……という生産者の方も少なくないのではないだろうか? 今回は、高原野菜の名産地として知られる長野県川上村でコンチネンタルタイヤを使い始めた農家さんにお話を伺った。

日本一のレタス産地で
使われるタイヤ

東部・南部は奥秩父山塊の主脈に属し、西部は八ヶ岳の裾野(野辺山高原)の一部、そして北部には奥秩父山塊の支脈が連なる。長野県川上村は村域全体が1,000mを超える高冷地に位置する、高原野菜の名産地である。産地としての歴史は長く、第二次世界大戦前からハクサイの栽培を開始。終戦後、大規模化やレタス栽培などを推し進めた。


青々としたレタスが栽培されている川上村

取材に向かう道中でも、普段は見掛けることのない海外製を含む大型トラクターと何度もすれ違った。川上村の農業生産者は、冷涼な気候を活かした栽培を高度化しつつ、東京・大阪・名古屋に朝収穫した野菜をその日のうちに届ける物流網を確立することで、産地としての地位を確固たるものとした。
 
そんな川上村でレタスを栽培している田中さんが、コンチネンタルタイヤを使用していると聞きつけ、お話を伺った。


長野県川上村でレタス農家を営む田中さん

 

「パンクするまで使いっぱなし」
タイヤを選ぶ発想がなかった

田中さんは「野菜の栽培を始めたのは父の代から。少しずつ規模を大きくしてきたから圃場は25か所もあって、面積は合わせて5.5haほど。安定して品質を揃えることに気を配って生産しているよ。
 
トラクターのタイヤについて正直に言えば、これまで特に困ったことは無かったね。そもそもタイヤが消耗品であるとか、使えるのに交換する、なんて考えたこともなかったよ」と率直に語ってくれた。
 
そんな田中さんに転機が訪れた。日頃より頼りにしている農機販売店から、新車の時から履き続けて消耗していたタイヤをコンチネンタルタイヤに交換しないか、との提案を受けたのだ。
 
 
乗り心地が良い、だから疲れにくい

履き替えたタイヤの感想を聞いてみると、「管理している圃場が25ヶ所あるから、毎日必ず舗装路を走るんだよ。そんな時、特に『乗り心地が良くなったなあ』と感じるよ」と田中さん。
 

 
「舗装路とは言え、道路には凹凸や段差があるでしょ。そういう所を乗り越えた時に、ドンと突き上げられる感じが無くなったんだ。それからロードノイズっていうの? 走っているときの騒音が減った。だから疲れが軽減されたよ」。
 
圃場のなかでは作業に集中しているため、圃場での乗り心地の違いはあまり感じないとのことだが、タイヤがしっかりと土をグリップするため、効率が良くなるというメリットもあるようだ。
 
 
コスパが高く燃費が良い!

乗り心地は大事だが、実際に購入する場合に気になるのがコストの部分だ。「パンクする前に新品タイヤに買い替えたのは初めてだったけど、値段を比べると、ほかの高品質タイヤの類似品より安かったね」と、田中さん。
 
コンチネンタルタイヤは燃費の良さも自慢の一つであり、長く使えることを考えればランニングコストの低減に期待ができる。
 

 
「自家用車としてベンツに乗っている友人が『お、コンチネンタルに変えたのか!』と気付いたんだ。コンチネンタルはベンツに純正採用されているんだってね。」
 

コンチネンタルタイヤに履き替えて

「コンチネンタルタイヤに履き替えるまでは、タイヤなんて何でも良いと思っていたけど、乗り心地の良さと疲れ難さを体感して、“タイヤも選ぶべきなんだ”と気付かされたよ。
 
今後は、どうせなら良いタイヤを履きたい、と思うようになった。コンチネンタルの新品の価格は、他社の同クラスのタイヤより安かった。今後使い続けて、ランニングコストでもメリットを体感できたら、なお嬉しいね。
 
農家にとって、機材等のコストは絶対に譲れないんだよ。利益に直結するからね。次の世代にも、この川上村の高原野菜を守り続けて欲しいけど、それは利益が出せて初めて言えること。コンチネンタルタイヤは、乗り心地が良くて、疲れにくい。それにカッコいい。さらに今後、儲けに繋がるよ、ということが明確になれば、川上村でも流行するんじゃないかな? 私は替えて良かったって満足しているよ」
 

 

コンチネンタルタイヤの実力は?
その技術に迫る

田中さんが主に指摘したのは、コンチネンタルタイヤの乗り心地の良さと、疲れにくさであった。それに関して、技術的な裏付けはあるのだろうか?
 
そこで、製造元の日本法人であるコンチネンタルタイヤ・ジャパン株式会社の石田さんと、コンチネンタルタイヤ輸入元である株式会社ケービーエルの山本さんにも、お話を伺った。
 


株式会社ケービーエルの山本さん(左)と、コンチネンタルタイヤ・ジャパン株式会社の石田さん(右)

 
コンチネンタルの独自技術が、
優れた乗り心地と疲れにくさを提供

「コンチネンタルタイヤの『トラクターシリーズ(65,70,85扁平)』では、当社独自の技術を投入しているんですよ。それが高級乗用車用タイヤでも採用されている”シングルワイヤービード”と”エヌフレックス”です。」
 

 
一般的なトラクタータイヤにはタイヤの芯の部分に1本の金属製ワイヤーを巻いて円形を作っているが、コンチネンタル製品は高級車タイヤと同じく極めて真円に近い1対のワイヤーを何重にも束ねることで実現しているという。真円に近いため、乗車しても滑らかで乗り心地が良く、さらに燃費も良くなるそうだ。
 
またエヌフレックスは、タイヤ素材に使われている特別なナイロン素材のこと。伸縮性と耐久性、それに衝撃吸収性が高く、これも乗り心地の良さを実現するポイントとなる。さらに耐久性が高いため、製品寿命はパフォーマンスの維持やコストパフォーマンスにも効果的だという。
 
 
燃費と作業効率がNO.1

さらに、第三者機関による性能比較試験において、新技術を織り込んだコンチネンタルタイヤの経済性・作業効率性の高さが立証されているという。
 
「ドイツ農業協会(ドイツの農業・食品産業の四大組織の一つ)が行った、トラクタータイヤの性能比較試験の結果をご覧ください。当社のTractorMaster(トラクターマスター)は他の2社(図内のA社・B社)と比較して、燃料消費量(チャート1)が最も少なく、1時間あたりの農作業面積(チャート2)は最も大きい結果を残しました。」
 


チャート1:1ヘクタールあたりの消費燃料における競合タイヤ対比、数字小=消費燃料小

 


チャート2:時間あたりの農作業面積(ヘクタール)における競合タイヤ対比、数字大=作業面積大

 
人が感じることを評価する官能項目では、田中さんが言及していた乗り心地の良さに加えて、坂道でスリップしにくい点も、ヨーロッパの農家から高く評価されているという。
 
このように、コンチネンタルタイヤは農業用タイヤにおいても、確かな実力を発揮していることが伺える。皆さんも農作業のお供に導入を検討してみては。
 

 

創業140年超の老舗メーカー
コンチネンタルタイヤとは?

コンチネンタルタイヤが設立されたのは、なんと今を遡ること140年以上も前のこと。ドイツ・ハノーファーに設立された。1928年にヨーロッパで最初の空気圧トラクタータイヤを市場に投入したことで知られている。
 

 
乗用車用タイヤとしては、ベンツのほかポルシェやアウディなどの高級車でも標準装備されており、その技術力の高さは折り紙つき。世界販売は第4位だ。
 
2000年代に農業用タイヤ部門におけるコンチネンタルの商標を社外に売却したが2017年に再取得。同時期に最新の生産設備を導入した新工場をヨーロッパに立ち上げ、今回紹介したシングルワイヤービード、エヌフレックスをはじめとした最新技術を採用した新設計タイヤを続々とリリース。ジョンディア製トラクター『6シリーズ』に採用されるなど、今注目のタイヤメーカーである。
 
また、コンチネンタルタイヤ輸入元である株式会社ケービーエルは、2018年に農耕用タイヤの国内総代理店となった。
 

問い合わせ

株式会社ケービーエル

TEL:03-3472-1425
メールアドレス:info@kbl-ltd.co.jp
 

AGRIEE by KBL

Twitter:@AGRIEE_by_KBL
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写真:松尾夏樹(大川直人写真事務所)
文:川島礼二郎

Sponsored by 株式会社ケービーエル

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