誰にでも起こりうる「農薬事故」を防ぐには?
2018/05/07
春から夏にかけては、防除作業が最も忙しくなる時期。農林水産省では、農薬事故防止を目的に「農薬危害防止運動」の実施を公表し、作業時の注意点などを呼びかけている。
「慣れ」や「不注意」が
農薬事故の原因に!?
多くの農家は、毎年決まった時期になると作物の防除を行うが、「慣れているから大丈夫」と、希釈や分量を細かく確認しなかったり、「時間がないから」と防護服を着用せずに作業を行ったことはないだろうか?
農薬使用に伴う事故は、ここ数年で減少傾向にあるものの、年に何件かは、中毒症状や死亡事故といった被害が実際に報告されている。
農薬の使用について
農水省が注意喚起
農林水産省はこうした状況を受け、厚生労働省、環境省等と共同で、農薬の安全かつ適正な使用や保管管理、環境への影響に配慮した農薬の使用等を推進する「農薬危害防止運動」を、2018年6月から8月にかけて実施することを公表。
農薬による人や家畜への危害を防止するには、防除の機会が増える春~夏の間に指導をするのが最も効果的としたうえで、「農薬取締法」や「毒物及び劇物取締法等」に基づき、農薬の適正な取扱いについて関係者を指導していくという。
同省は、防除や農薬知識の参考となる資料が掲載された外部ホームページのURLを公開し、農作業者への注意喚起を促している。
詳しくは、下記を参照。
■公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアル~農薬飛散によるリスク軽減に向けて~(作成:環境省)
ちょっとした誤りや不注意で、誰にでも起こりうる農薬事故。被害を防止するためには、「薬品を使っている」という意識を常に持ち、用途や作物に合った安全利用に努めることが大切だ。