労働力不足をスキマ時間で解決! 需要高まるマッチングサービスが山梨県の農繁期を支援
2020/06/03
お仕事紹介プラットフォーム「シェアフル」では、スキマ時間に農作業に関わりたい個人と、労働力を求める農家のマッチングサービスを開始。農作業の経験が無い人々が、農作業に関わる機会を創出することにより、農業人材不足問題の解決を目指している。
需要の高まるマッチングサービス
農家の労働力確保に貢献
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、多くの業種が休業要請を受ける一方、小売店は生活者のライフラインとしての営業を続けている。小売店で販売される食料品などは変わらず必要とされている中、農作物を提供する農家では、労働力を確保するための「マッチングサービス」の需要が高まっている。
そんな中、1日単位のお仕事紹介プラットフォーム「シェアフル」を扱うシェアフル株式会社は、山梨県に本社を置く農家の生産・流通・販売を支援する株式会社FARMERS AGENCYとタッグを組み、4月30日より山梨県内で繁忙期の労働力不足に困る農家と山梨県内のユーザーのマッチングサービスを開始した。
農作業の中でも、特に繁忙期の労働力不足に着目し、繁忙期の労働力不足に陥る山梨県内の農家と、同じく山梨県内のユーザーをマッチングしてくれるサービスだ。「シェアフル」の「短期間・短時間での仕事紹介」という特徴を生かし、農家が本当に必要な時に労働力を確保できる仕組みとなる。
農業に携わる人を増やしたい
人材不足解消へ
シェアフルは、「スキマ時間を価値に変える」を掲げ、短期間・短時間の仕事に特化した、柔軟な働き方を望む個人と、必要な時に必要な分だけ人材を活用したい企業をつなぐオンデマンドマッチングプラットフォーム。これまでオフィスワーク、接客・販売職、軽作業、運送業職等あらゆる職種を通して様々な業界を支援してきたが、今回、農業分野へサービスを広げた。
また、これまで農作業に携わってこなかった人々が、本サービスにより自分の空き時間を活用し、農作業に関わる機会を創出することで、山梨県の農業人材不足問題の解決も目指している。
現状、新規での農業従事者を確保することについては難易度が高いようだ。農林水産省の調査※では、2023年までに41歳以下の就農者を40万人にするという目標を立てて施策を実行しているが、2013年時点で31万1000人だったものが2017年時点で32万6000人と、4.8%の微増にとどまっている。
今回のようなマッチングサービスをきっかけに、農業事業着手のハードルを下げて、農業に携わる人口の創出に繋げられるかもしれない。
※総務省「農業労働力の確保に関する行政評価・監視 -新規就農の促進対策を中心として- 結果報告書」(2019年3月発表)
DATA
文:竹中唯