鈴木農相 2月13日記者会見 「田畑のフル活用は、需要に応じて米を生産する方針と矛盾しない」
2026.02.13
鈴木農林水産大臣は2月13日の記者会見で、自民党が衆議院選挙の公約に全ての田畑フル活用を基本とする新たな水田政策の創設を明記したことについて、「田畑のフル活用は需要に応じて米を生産する方針と矛盾しない」と述べた。
メイン画像:記者会見する鈴木農相(出典 農林水産省)
鈴木農水大臣
記者会見概要
―水田政策について、大臣の基本的な考え方を伺います。先の衆院選で、自民党は公約に全ての田畑フル活用を基本とする新たな水田政策を創設しますと明記し、大臣も選挙戦に臨んだと思います。高市首相や鈴木大臣もこれまで、全ての田畑のフル活用を図る方針を示されていますが、なぜ全ての田畑をフル活用するのか、その政策目的をお聞かせください。
また、見直される水田活用の直接支払交付金については、現在対象外となっている主食用米も、今後交付対象に加える方針なのでしょうか。
大臣 今後、一層農業従事者が減少する中で、食料の安定供給、これがなし得るためには、農地を有効活用し、農業生産の維持・拡大を図ることが必要であるというふうに考えております。
このため、農業構造転換集中対策等を講じつつ、水田を対象として支援をする水田活用の直接支払交付金を、水田・畑に関わらず、作物ごとの生産性向上等への支援へと転換をし、全ての田畑のフル活用を図ることを検討しております。検討に当たりましては、主食用米や米粉用米、輸出用米などの需要拡大を進めると同時に、需要に応じた米生産を行い、また、その他の水田や畑では、麦、大豆などを生産することにより、引き続き食料安全保障の一層の確保を図ってまいりたいというふうに思います。
結果として、それが食料供給力のアップということにつながろうかというふうに考えております。
また、主食用米を水田活用の直接支払交付金の交付対象にするのかどうかということについてでありますが、まさに今、令和9年度以降の水田政策の見直しについては、作物ごとの生産性向上等を推進する観点から、目下、内々で検討を進めているところであります。具体的な支援内容については、担い手が急激に減少する中で、将来にわたって食料安全保障の確保につなげることが重要との認識のもとで、現在、検討を行っているところでありまして、なるべく早く方向性をお示しをして、議論のできる状況を整えてまいりたいというふうに考えております。
―全ての田畑のフル活用と現在の米施策との整合性についても伺います。全ての田畑フル活用ありきですと、米については需要に応じない生産、つまり大臣が以前から否定的におっしゃっていた需要に基づかない野放図な増産そのものの考え方ではないのでしょうか。大臣が抱えてきた需要に応じた生産、これとの政策的矛盾が生じているようにも感じるのですが、その辺はどう解釈したらいいのか、お考えをお聞かせください。
大臣 先ほどもご説明をさせていただいたのですけれども、全ての田畑のフル活用、この中には主食用米、米粉用米、輸出用米などの需要拡大を進めるということが必要であります。それと同時に、それぞれの需要に応じた米生産を行っていくということになります。
また、それ以外の水田や畑では麦や大豆など、これは輸入にかなり頼っておりますので、そうしたものの生産をすることによって、引き続きトータルで食料安全保障の一層の確保を図っていくということになりますので、全く矛盾するものではないというふうに考えております。
―水田政策の見直しに絡んで一点、昨年の農水省で示された見直しの方向性で、中山間直接支払について、条件不利の実態に配慮して支援を拡大というふうになっていまして、大臣も重ねて支援の拡大については意欲を示されていますが、現在具体的なものが示されていない段階ですけれども、具体的に条件不利の実態に配慮し、支援を拡大というのは、どのような実態に配慮して、どのように拡大していくのか、ビジョンがあれば教えてください。
大臣 中山間地域につきましては、耕地面積や総農家数の約4割を占めております。そういうふうに考えますと、我が国の食料安全保障を確立する上で、その維持が極めて重要であるというふうに考えております。
このため、昨年4月に閣議決定をした食料・農業・農村基本計画においても、中山間地域等直接支払につきましては、条件不利の実態に配慮し、支援を拡大することとしておりまして、中山間地域で頑張っておられる方々が、将来にわたって営農して稼いで、そして暮らしていけると感じられるように、現場のご意見も踏まえながら、水田政策の見直しと合わせて検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
中山間地域の振興については、具体的にどのように進めていくかということでありますが、昨年の12月に設置をいたしました「日本の農林水産行政の戦略本部」における守りの分野として位置付けをさせていただきまして、その中でワーキンググループを作って検討させていただきます。現在、中山間地域で頑張っていただいている農業者の皆さんを中心に現場のご意見を伺っているところでありますし、私自身も今後出向きまして、色々なディスカッションを率直にさせていただければというふうに思っております。中山間地域のような、中山間だけではなく半島のような地域も、また離島もあるというふうに思いますが、やはり条件が不利な地域の営農をしっかり支えるとともに、地域の実情に応じて稼ぐ、関わるといった施策を組み合わせた支援となるように検討してまいりたいというふうに思います。
これまでの我が国の日本の農林水産省の政策を講じてはきている一方で、現実としては、特に中山間地域、山の奥の方から農業を諦める、そして集落がなくなっていくということが続いてきたということは事実であるというふうに思いますから、そうしたことが今後も続かないで、どこかの時点で歯止めがかけれるような、そういった見直しとなるように努力させていただきたいというふうに思います。
出典
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