鈴木農相 6月26日記者会見「フードテック4分野で9.7兆円の官民投資、民間事業者や金融関係者などと具体化を図っていく」
2026.06.26
鈴木農林水産大臣は6月26日の記者会見で、高市政権が掲げる戦略17分野の工程表案において、フードテック4分野で9兆7000万円の官民投資額が示されたことについて、「日本の将来の食を支える新たな柱となるように、民間事業者、金融関係者などと一緒に実現を、具体化を図ってまいりたい」と述べた。
メイン画像:記者会見する鈴木農相(出典 農林水産省)
鈴木農水大臣
記者会見概要
大臣 中東情勢にかかる直近の対応状況についてであります。農林水産省では、農林水産業・食品産業で使われる多種多様な資材について、流通構造などの実態把握を行ってまいりました。
当初からの調査項目であります、農業用マルチフィルムなど57項目に加えまして、追加で4項目、資料にも書いてありますけれども、ヨーグルト用のプラスチック容器、液卵・粉卵用の包材、植物油検査溶剤(キシレン)といいます、そして、きのこ種菌ボトルも調査をし、計61項目についての調査を終えましたので、この場で御報告をさせていただきます。その61項目につきましては、業界シェアで過半以上に相当する主要な事業者からの聞き取りなどを通じて確認した在庫状況、取引先の動向などを踏まえまして、全体として、供給に問題がないことを確認をさせていただきました。
一方で、本年3月31日に燃料油や石油製品等の供給に関する相談窓口を設置をし、約3か月が経過をいたしました。6月18日時点の集計で、これまでに、燃料関係と資材関係を合わせて2,120件の御相談をいただいております。この中で、本来欲しいものがすぐに手に入らないといった目詰まり対応を要するお話を、特にサプライチェーンの川下を中心に216件伺っておりまして、うち103件については、既に解決済みとなっております。残りの113件についても現在対応中ですが、引き続き、こうした問題について、経済産業省と連携をし、一つ一つ解決に取り組んでまいります。
―食料品の消費減税について伺います。先日の社会保障国民会議の実務者会議で提示された中間取りまとめ案に、農家への支援を検討することが明記されました。これに対する大臣の受け止めと、今後の対応、または支援にあたって配慮すべきとお考えのことがあれば教えてください。
大臣 24日に開催をされました社会保障国民会議の実務者会議で示された中間取りまとめ案においては、まず仕入税額控除の還付が受けられない農業従事者などの皆様については、現場の納得感のある対応を検討するということ、そして外食産業も含めて、影響を見極めた上で、資金繰り支援などのための予算措置を検討することが盛り込まれております。
農業・水産業関係者や外食産業へのヒアリングについては、4月22日に行われましたが、様々な意見を汲み取っていただいたものというふうに、私としては受け止めをさせていただいております。
食料品の消費税減税の実施に向けては、検討すべき諸課題について、引き続き、社会保障国民会議において議論を行い、結論を得ることとされておりますが、農林水産省としても、この議論をしっかり見守りつつ、農林漁業者の懸念や課題に丁寧に対処できるよう配慮し、適切に対応させていただきます。
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― 一昨日、官民投資ロードマップが策定されまして、フードテックで4分野9.7兆円という計画が策定されましたけれども、その計画の中身についての大臣の所感をお聞かせください。
大臣 24日水曜日、戦略17分野の2040年度までの官民投資額、累計370兆円超が示されました。その中で、フードテックに関しては、全体で9.7兆円とされているところであります。
私が省内で座長を務めますフードテックワーキンググループにおいて、昨年12月のワーキンググループ設置以来、有識者の方々と議論を重ねてまいりました。その結果、この官民投資ロードマップを、まずは今の段階で固めるということができたのは、大変、皆様の御尽力のおかげでありまして、感謝をしております。今、これから大切なことは、このロードマップを、絵に描いた餅に終わらせることなく、実現をしていくということが何よりも重要であるというふうに考えております。
フードテックにより、これから、気候変動による食料生産の不安定性をカバーできる、補完するものとなり、また、日本の将来の食を支える新たな柱となるように、民間事業者の皆様、そして金融関係の皆様、様々な皆様と一緒に実現を、具体化を図ってまいりたいというふうに考えております。
やはり大事なことは、9.7兆円という全体の総額ですけれども、投資先については、やはり、重点的に投資を行うことが重要であるというふうに考えております。これは技術面のみならず、経営力、そして海外志向があるかないか、また人的ネットワークなど、多角的な評価が不可欠であります。具体的にどの企業をどのように支援をしていくかなどについては、また、どのテクノロジーをしっかりと後押しをしていくかなどの選定方法については、今後、更に検討してまいりたいというふうに考えております。
―昨日の地震の被害状況について、把握しているところを教えてください。
大臣 昨日の、岩手県沖を震源とする地震により、被害に遭われた全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げたいというふうに思います。農林水産省の対応といたしましては、昨日、「農林水産省緊急自然災害対策本部」を立ち上げをさせていただきました。関係省庁及び自治体と緊密に連携を取り、被害状況の把握と、被害応急対策に取り組むよう指示を行わせていただきました。このほか、青森県や岩手県の現地に、計12名の職員をMAFF-SATとして派遣をし、被害状況の把握に努めているところであります。
現時点で、農林水産関係の被害といたしましては、まず青森県の1漁港において用地の陥没を把握をしております。施設の機能には支障はないとの報告は受けているところであります。このほか、震度4以上が観測をされました、防災重点農業用ため池、そして農業用のダム、農業集落排水施設については、全ての箇所で点検が完了しておりまして、異常がないということを確認ができております。
引き続き、関係者との連携を密にして、被害状況の把握を進め、適切に対応してまいります。特に、山は確認に時間がかかるところもあります。衛星の写真を使って、変化がないかどうかなど確認する手法もありますので、しっかりと、影響については把握をさせていただきたいと思っております。
また、国民の皆様におかれては、引き続き、震度6強程度の地震の発生に御注意をいただきたいというふうに思います。特に揺れの強かった地域では、自治体の避難情報に注意して行動していただくようにお願いをさせていただきます。
DATA
取材・文:アグリジャーナル編集部
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