武部農相 10月23日記者会見「米国産の生ジャガイモ、今後は米側の具体的な防疫措置の妥当性について詰めの協議」
2026.10.23
武部農林水産大臣は10月23日の記者会見で、米国産の生ジャガイモの輸入解禁をめぐって、今後は米側の具体的な防疫措置の妥当性について詰めの協議を進めていくと説明した。
メイン画像:記者会見する武部 農林水産大臣(出典 農林水産省)
武部農水大臣
記者会見概要
―アメリカ産の生のジャガイモについて伺います。まず、輸入解禁をめぐる協議の進捗状況について伺いたいです。現在、病害虫ごとのリスク管理措置について、アメリカ側と具体的にどのような協議を行っているのでしょうか。可能な範囲で、アメリカ側から示されている要求や、日本側が求めている対策など、現時点での協議の進捗状況を教えてください。
大臣 米国産の一般流通用の生鮮ばれいしょについては、病害虫のリスク評価の結果を取りまとめ、9月に、リスク管理措置が必要となる病害虫21種を特定して公表いたしました。現状は、病害虫に対するリスク管理措置の検討の段階に移行したところであります。協議については、病害虫ごとの具体的なリスク管理措置の在り方について、米国との間で議論をこれから詰めていくことになります。その具体的な内容については、相手がある話でありますので、差し控えさせていただきたいと思います。ただ、協議の進捗に関しましては、節目節目で、丁寧に説明や情報提供を行ってまいります。
農林水産省としては、国会審議や主産道県への説明会等の場において、国内から強い不安や懸念の声が寄せられていることは、しっかりと米国側にも申し伝えます。今後とも、我が国の農業に悪影響を与えるおそれがある病害虫が侵入しないよう、毅然とした姿勢で、慎重に協議に対応していきたいというふうに思います。
―昨日、野党から輸入解禁をめぐって要請がありました。中には、入れないでいただきたいというお声もあったと承知をしています。今回の要請を、どのように受け止めていらっしゃるかというのと、また、要請を踏まえて、今後の協議の進め方や、国内の生産者への説明について何らかの対応を検討されるお考えはありますでしょうか。
大臣 22日木曜日に、国民民主党、立憲民主党、民主改革の会・中道改革連合の各党から、本件について要請をいただき、意見交換を行いました。各党からは、科学的根拠に基づいて厳格に検討を行うこと、それから毅然とした姿勢で協議に臨むこと、情報を随時公開し、関係者に十分な説明を行うこと、種いもの安定供給を含めた国内の生産振興対策を講じること等について要請をいただきました。それぞれの立場で伺っている国内の生産者等の関係者の不安や懸念の声を、改めてお伝えいただいたものと受け止めております。
植物検疫協議につきましては、我が国の農業に悪影響を与えるおそれがある病害虫の侵入を防ぐことが大前提でありますので、今、現在、病害虫ごとのリスク評価を踏まえた管理措置の在り方を米国と協議していくに当たりましては、農業者の病害虫の侵入リスクに対する御不安や御懸念をしっかりと受け止めて、これらの病害虫への国内への侵入を食い止めるための実効あるリスク管理措置を確立できるよう、科学的根拠に基づいて、毅然とした姿勢で、協議に慎重に対応していきたいと思います。また、先ほども申し上げましたけれども、協議の進捗に関しては、節目節目で、関係者に対し、丁寧な情報提供や説明をしていきたいと思っています。
―献金報道についてお伺いさせてください。大臣が返金対応を行った当該の企業以外にも、今後、国や自治体の公共事業を受注している企業から寄付を受けていないかということを、過去にさかのぼって確認するお考えはありますでしょうか
大臣 今般の企業の寄付については、選挙に関する寄付ではなく、平時の政治活動に対して寄付をいただいたものであるため、公選法に違反するものではないと認識しています。その上で、国民の皆様に政治に対する疑念を生じさせないよう、一昨日、返金と政治資金収支報告書の訂正を行いました。過去の寄付については、網羅的に調査するには、寄付をいただいた者への個別確認が必要となります。今後は、私としても、最大限注意を払うつもりでありますし、仮に、国民の皆様の疑念が生ずるようなものが確認された場合については、必要な対応を行う考えであります。
また、寄付いただいた方々に対しても、改めて寄付のルールについて呼びかけていく考えであります。これも、今も、私ども、やってはいるのですけれども、更に周知を徹底して、しっかりとお伝えできるようにしていきたいと思います。
―プログラム言語のPHPに深刻な脆弱性が見つかった問題の関連で伺います。農林水産省の一部システムや、所管する独立行政法人のホームページが、昨日、一時停止していたなど、影響も出ていたかと思います。現状、把握している状況、影響について教えてください。また併せて、昨今、企業や官公庁に向けてのサイバー攻撃の影響で、それに伴って、個人情報の流出なども多発しているかと思います。農水省の関連で、そういった事案を把握されているか、教えてください。
大臣 多くのウェブサイトで使用されている、プログラミング言語PHPに発見された脆弱性に関して、21日以降、省内のシステムについて、PHPの使用の有無について確認を行うとともに、使用している場合には、予防のために公開の停止措置等を講じるよう周知を行いました。その結果、当省の公式ウェブサイトについては、PHPは使用していません。それを確認しております。また、省内の他の情報システムについても、修正パッチを適用して対処するほか、一時停止措置を講じているところです。
農林水産省関係では、今のところ、関係する被害の報告は受けていません。引き続き、状況を注視し、国家サイバー統括室等と連携しつつ、適切な対応を実施してまいりたいというふうに思います。あとは、農林水産省関連での事案発生についてのお尋ねだと思いますけれども、当省内の情報システムについて、不正アクセスによる情報漏えいは発生していないと承知しています。引き続き、国家サイバー統括室や個人情報保護委員会等の関連省庁と連携して、適切に対応してまいりたいと思います。
―印旛沼の関係ですけれども、決壊から1か月となりまして、現場では圃場の浸水などはもちろん、農機などの浸水被害も出ていますけれども、こういった農業者への今後の支援ですとか、対応の在り方をどのように考えているかということと、併せて、決壊によって防除が難しい、繁殖力が強いナガエツルノゲイトウが広範囲に流出したのではないかと、各地で言われていますけれども、その後のナガエツルノゲイトウへの、農林水産省として、対応方針があれば教えてください。
大臣 台風25号で発生した洪水によりまして、ナガエツルノゲイトウが拡散していると承知しております。現在、千葉県から農業者や土地改良区に対して、その状況の確認を行っているところです。ナガエツルノゲイトウは、お話のとおり、増殖力が強く、小さな断片から再生し、急速に分布を拡大するため、早期発見・封じ込めが重要と伺っております。必要に応じて、国の職員や専門家の派遣などの人的支援を行うとともに、一般市民への周知と、発見した場合の通報協力・呼びかけも含め、千葉県を始め、関係機関と連携し、取り組んでいきたいと思います。
DATA
取材・文:アグリジャーナル編集部
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