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生産者の取り組み

<若手農家の挑戦>新規就農に欠かせない人脈作り

販売先を意識した
栽培計画がこれからの課題

試行錯誤を繰り返しながらも、一年目は売上目標200万に対して90%を達成した。目標にはあと一歩だが、3つの異なる販路を開拓したことが大きな成果に繋がっている。

1つ目は、地元のスーパーマーケット。伝統野菜などの珍しいものは委託販売に、収量の多い一般野菜は受託販売で対応する。2つ目は、有機野菜を扱う都内の飲食店。旬の味わいと鮮度にこだわり、天候不順などのリスクにも理解のある店主と直接取引を行う。3つ目は、前回紹介したマルシェの活動。消費者とのコミュニケーションを大切にし栽培に反映させている。

目下の課題は、生産力と販売力のバランスだ。多品目栽培は、飲食店の店主もマルシェに訪れるお客にも喜ばれる。しかし、栽培計画を立てるのは非常に難しい。ひどい時には、一反をすべて無駄にしてしまったこともあるそうだ。

「お客さまとの対話の中で、求められている野菜は何か、求められている味は何かを見極め、喜ばれる野菜をもっと安定的に生産していきたいと思います」。

繁昌さんのまっすぐな想いは、関わる人々の心を惹きつける。志を共にできる仲間たちと知恵と力を寄せ合い、これからさらに成長し続けることだろう。


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photo: Kentaro Kumon, Misaki Yanagihara text:Tomoko Kotaka

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