注目キーワード

生産者の取り組み

<若手農家の挑戦>新規就農に欠かせない人脈作り

販売先を意識した
栽培計画がこれからの課題

試行錯誤を繰り返しながらも、一年目は売上目標200万に対して90%を達成した。目標にはあと一歩だが、3つの異なる販路を開拓したことが大きな成果に繋がっている。

1つ目は、地元のスーパーマーケット。伝統野菜などの珍しいものは委託販売に、収量の多い一般野菜は受託販売で対応する。2つ目は、有機野菜を扱う都内の飲食店。旬の味わいと鮮度にこだわり、天候不順などのリスクにも理解のある店主と直接取引を行う。3つ目は、前回紹介したマルシェの活動。消費者とのコミュニケーションを大切にし栽培に反映させている。

目下の課題は、生産力と販売力のバランスだ。多品目栽培は、飲食店の店主もマルシェに訪れるお客にも喜ばれる。しかし、栽培計画を立てるのは非常に難しい。ひどい時には、一反をすべて無駄にしてしまったこともあるそうだ。

「お客さまとの対話の中で、求められている野菜は何か、求められている味は何かを見極め、喜ばれる野菜をもっと安定的に生産していきたいと思います」。

繁昌さんのまっすぐな想いは、関わる人々の心を惹きつける。志を共にできる仲間たちと知恵と力を寄せ合い、これからさらに成長し続けることだろう。


取材協力・SHARE THE LOVE for JAPAN
SHARE THE LOVE for JAPAN 公式HP


photo: Kentaro Kumon, Misaki Yanagihara text:Tomoko Kotaka

< 12

農業機械&ソリューションLIST

アクセスランキング

  1. 高温障害を抑え収量アップ! 回収・廃棄が不要な、土壌分解される「紙製」マルチとは?...
  2. ビニールハウスの日射量、復活大作戦! 新開発の洗浄剤&ブラシでサクっと楽々なお掃除を...
  3. 喜界町で実践する新しい排水対策。目詰まりしにくい暗渠排水材「ドレインベルト」に迫る...
  4. 水田除草もスマート化! これから活躍が期待できる除草ロボット3選
  5. 【家庭菜園】きゅうり栽培で大事なポイントとは?ベストな肥料や正しい栽培方法を徹底解説!...
  6. 軽トラカスタムの新潮流!親しみやすさが人気の『レトロカスタム』
  7. 【家庭菜園】トマト栽培にベストな肥料とは?おいしいトマトの正しい栽培方法を解説!...
  8. 業界初!60度の急斜面でも草刈り可能な草刈機「ベローン」で安心・安全&ラクな作業へ...
  9. TOKIO国分太一さん登壇!ヤンマーが営農型太陽光発電プロジェクトを発表
  10. 薄緑の葉色は「鉄欠乏」のサイン? 予防と対策は?

フリーマガジン

「AGRI JOURNAL」

vol.35|¥0
2025/04/18発行

お詫びと訂正