【専門家監修】農作業で酷使する膝に。ストレッチでのケアで膝痛や関節症を予防しよう
2026.10.12
しゃがむ、立ち上がるといった動きを繰り返す農作業では、膝への負担も非常に大きい。違和感を放置すると関節の変形が進み、歩行に支障をきたすケースもある。ミズノ治療院・水野彰宏先生監修のストレッチで、膝痛や関節痛を予防しよう。
1.筋肉バランスの乱れが膝痛を引き起こす
2.膝をケアするストレッチ
筋肉バランスの乱れが
膝痛を引き起こす
膝を曲げ伸ばしする動作では、本来膝の内側にある筋肉が働いて関節を安定させている。しかし農作業では、使う筋肉が偏るケースも多く、筋肉のバランスが崩れやすい。また、関節周辺は摩耗によって変形を起こすリスクもあり、放置すると変形性膝関節症へ進行することもある。
普段の農作業によって、どんな負担がかかっているかを考え、使い過ぎている場所があったら意識してケアするように努めよう。加齢でも痛みが出やすい場所なので、日頃のケアが肝心だ。
変形性膝関節症の原因にも

膝周囲の筋バランスが崩れると、関節の一部に摩擦が集中し軟骨がすり減っていく。この状態が進行すると変形性膝関節症となり、痛みや歩行障害の原因となる。
作業中に注意したいこと
● しゃがみ姿勢を長時間続けない
● 急に立ち上がらない
● 膝だけで身体を支えない
● 股関節から動く意識を持つ
● 左右均等に体重をかける
膝をケアするストレッチ
①「股関節の前側」ストレッチ
股関節と太もも前側をほぐし、膝関節にかかる負担を軽減する。

<やり方>
座った状態で、片膝立ちになり、反対の足で前に踏み込む。身体はまっすぐ前を向き、後ろに伸ばした足の股関節前面が伸びているのを感じて。

<Point!>
いける人は、伸ばしているほうのお尻を後ろから手で押し込む。こうすることでさらに伸びる!
②「もも全体」のストレッチ
大腿四頭筋を伸ばし、膝周辺の筋肉バランスを整えることで膝への負担を減らす。

<やり方>
座って両足を前に出した状態から片足を正座するように曲げて、身体は少し後ろ側に倒す。膝を曲げた側の太もも前面が伸びているのを感じよう。

<Point!>
肘をつく、完全に横になるなどでストレッチが深まる。自分に合った強度のものを取り入れよう。
③「内もも」のストレッチ
太もも内側を伸ばし、膝の内側に起こりやすい痛みや違和感を防ぐ。

<やり方>
床に足を広げた状態で膝立ちになる。上半身はやや前傾。そこから片足を外に伸ばし、つま先も外に向ける。内ももの伸びを感じよう。

<Point!>
膝に痛みがある人は、椅子に手を置いた状態で片足を伸ばす程度でもOK。
教えてくれた人
水野彰宏先生

プロバスケットボールチームのトレーナーとして長年活動後、栃木県宇都宮市でミズノ治療院を開業。スポーツ選手のほか、栃木のイチゴ農家や米農家などが抱える身体的不調のケアのニーズにも応える。
HP:www.junk-trainer.com
文/藤田都美子
写真/清水今日子
イラスト/PINO
AGRI JOURNAL vol.40(2026年夏号)より転載
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