電気を売って収入アップ! 話題の「ソーラーシェアリング」の仕組み
2016/10/31
営農型ソーラーってほんとうに儲かる?
導入年月/2013年10月
導入地域/茨城県竜ケ崎市
太陽光発電設備のための使用面積/1376㎡
導入費用/約2000万円
発電容量/49.5kW
買取価格/36円/kWh
年間発電量(2015年)/73,840kWh
年間売電金額(2015年)/2,658,240円
耕作している作物の種類/落花生
ソーラーシェアリング実施前の収穫量/160kg
ソーラーシェアリング実施後の収穫量/160kg
導入コスト回収までの見込み年月/ 7.5~8年
農地の一時転用許可/2016年10月更新予定
データ提供:一般社団法人ソーラーシェアリング協会 ※グラフはAGRI JOURNAL編集部が作成。パネル劣化による発電量の低下を0.5%/年として単純計算した数値。
農地に合わせて大小様々な規模で導入できる。導入にかかる費用については、千葉県匝瑳市のプロジェクトに出資している城南信用金庫など、融資を積極的に検討している金融機関が存在する。
発電量の変化やメンテナンス費用などによって期間は変動するものの、10年をまたずに導入コストを回収し、利益を生み出すことができる見込みだ。
どんな農地でも設置できる?
第2種・第3種農地はもちろん、従来は原則不許可だった第1種以上の農地でも、2013年度より条件付きで認められるようになった。条件のポイントは以下の3点。
❶下部の農地における収量が、その地域の平均と比較して2割以上減少しないこと。
❷発電設備の支柱は簡単な構造で、容易に撤去できること。
❸農作業に必要な機械を効率的に利用できる空間が確保されていること。
発電した電気はいくらで売れる?
「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」によって、一定の価格で20年間、電力会社に買い取ってもらうことができる。その価格は、年度ごとに国が定める。2016年度の場合だと1kwhあたり24円(+税)だ。価格は年々下がっているが、発電設備の導入コストも下がっているので、事業性はまだまだ高い。
取材/廣町公則 撮影/片岡一史
※『AGRI JOURNAL』vol.01 より転載