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農家さん必見! こんなの欲しかった『営農支援システム5選』

IoTサービス、クラウド、モニタリング…… 横文字で言われてもわからない、と毛嫌いするなかれ。知れば・使えば便利! 人手不足や天候など営農リスク回避の手助けをしてくれる営農支援システムを紹介しよう。

3種の異常を電話で伝える
かんたんアグリIoTサービス

農業IoT『てるちゃん』には、製品の柱となる“3本の矢”がある。『てるちゃん』は、畑の温度・湿度・照度における3つの異常を検知し、電話・メール・SMSの3手段で通知するサービス。ITに不慣れな生産者向けに、電話連絡(ガラケーを含む)を主とするシンプル機能・かんたん設置・低価格を兼ね合わせた、利口な看板娘だ。

圃場を見守るシステムの大部分は多機能でランニングコストも掛かりやすい中、小規模農家用に目的を特化した『てるちゃん』は一線を画す存在となる。監視時間やセンサーの測定値を自由に設定できる上に、リアルタイムの測定値を知ることも可能。確認作業や巡回などの手間がなくなるため、労働環境への好影響が期待される。
 

 

中・大規模農家も総合支援 
施設園芸×IoTモニタリング

『みどりクラウド』は“IT×デザイン”の力で、農業に高付加価値と最適化をもたらす総合プラットフォームだ。その中身は、圃場のデータを計測するハード端末の『みどりボックス』と、クラウド上であり遠隔監視する『みどりモニタ』、農作業を記録する『みどりノート』のソフト両面から成る。

ボックスの電源を入れるだけで、大気や土壌など10種以上のきめ細かなセンシングや環境予測、栽培管理ができるシンプルにして豊作アプリだ。『みどりクラウド』は販売以来、備え付けカメラでの盗難防止や、アラート機能による経営のリスク回避においても生産者を救ってきた。こうした環境データは農家同士で共有でき、栽培環境の比較や技術向上にも役立てられる。
 

 

極意書をかんたんレシピ化 
農業を科学的に支援するAIブレーン

栽培環境データ、作業記録、生育情報と植物科学の融合により、“データの見える化”の一歩先まで示してくれる農業AIブレーン『e-kakashi』。圃場内の膨大なデータを収集し、クラウド上で算出・グラフ表示する従来のスマート化には留まらない。植物科学の知見を積んだAIがシミュレートした栽培指標をもとに、生産者がいつ(生育ステージや適期)、何を(対処法)すべきかナビゲートしてくれる仕組みだ。

2021 年 10 月より大幅なリニューアルがなされ、機能拡充と低価格を実現。新端末は約10万円から購入可能で、屋外での稼働 をより自由にすべく、ソーラーパネルとニッケル水素電池を備えた上、携帯電話網直結のため、外部電源への接続なしで完全に独立して駆動することができるという。

また、農業IoTソリューションを初めて使う農業生産者から、指導者などの専門家まで幅広く活用できるよう、それぞれのニーズにあった4種のアプリを新たに提供するなど、小規模農家を含む幅広い農業生産者への提供を目指している。
 

 

リアルタイムでの環境把握
管理も直感的操作で使いやすい!

遠隔制御・見える化・監視と三拍子揃った農業クラウドサービス『アグリネット アドバンス』。統合環境制御+クラウド管理を100万円程度で導入でき、月額2,530円で続けられる。これから環境制御を始めたいユーザーにも手が届く感覚のサービスだ。

センサー、機器稼働、警報をカスタムして自分専用の画面が構築できるダッシュボード機能、環境情報と機器稼働の関連性が分かるリアルタイムグラフで、単なる見える化ではないデータ活用が実現できる。制御盤の設定をグラフ上で変更できる簡単グラフ機能は、はじめて環境制御を行う方や、パートさんなどでも感覚的に操作が可能で、本業である農業に集中できる優れものだ。

また、アグリネットアドバンスのデータ基盤となる同社の『Chabu-Dai』は、データ駆動型農業実現に向けた拡張性を有しており、今後様々なサービスとの連携が期待できる。

 

 

ハウス内の環境はおまかせ!
自動制御のスマート農業を実現

植物の生長を促すためには、ハウス内環境のきめ細やかなコントロールが必要だ。『プロファームコントローラー』は、緻密なデータ収集と解析で、植物栽培に必要な光・養水分・CO₂・温度・湿度・風をコントロールすることができる。

特長はなんといっても、高精度な制御テクノロジーだ。外気状態や、ハウス内の温湿度CO2センサーからハウス内の環境変化や温度ムラを予測制御し、環境急変を防ぐ。また、ハウス内外の湿度センサーを活用した細やかな設定による除湿制御も可能。効率化に貢献する一歩進んだ環境制御装置である。

実際に、29%の収量アップや、作業時間・費用を減らせた例も。「理想的なハウス環境で理想の味に!」「環境制御で仲間と生産力をレベルアップ!」との声も寄せられている。
アフターサービスも充実。安心・安定の経営をサポートしてくれる。さらにはその技術を発展させて、ハウス丸ごとパッケージ化した「プロファーム T-キューブ」を開発し、ハウス内アクティブ換気システムにも『プロファームコントローラー』の制御が活用されている。
 

 


畑や農作物の様子をIoT(Internet of Things:モノのインターネット)で「見える化」する農業IoTサービス。導入が簡単なものも増えているので、味方につけて作業負担軽減や効率化、さらには収量アップにつなげていきたいものだ。

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