農場でのソーラシェアリングは敵か?味方か?

エネルギーも地産地消が求められる時代。なかでも農地と発電を組み合わせた「ソーラーシェアリング」がこれからの農業の在り方を変えようとしている。ソーラーシェアリングは農家にとってデメリットを生むのか?それとも…?実際にソーラーシェアリングを使用している農家の方にお話を伺った。

ソーラーパネルが日よけに
作物の収穫量もアップ

農地の上に設営するため、当初は植物の光を遮ることが農業へ悪影響を与えるのではという疑念の声もあった。しかし、作物によっては太陽の光や熱が強すぎると成長が止まる作物がある。そのような場合は、むしろパネルである程度の太陽光をカットすることで、かえって成長が早くなるという。

千葉県市原市の農地で2013年からソーラーシェアリングを実施している高澤真さんは、2年間の経験から、収穫量が落ちることはなかったと胸を張る。

「トマト、キュウリ、白菜、キャベツなどあらゆる作物がよく収穫できています。さらに里芋などは、通常は水やりしても太陽熱で蒸散してしまうのですが、パネルがあることで日射が抑えられ、設置前より収穫量が増えています」(高澤氏)。

さらに、これまでは真夏の強い日差しを浴びながらの農作業は大変だったが、パネルが日よけになって楽になったという嬉しい効果もあったという。

地域で協力して設置できるのも
ソーラーシェアリングの魅力

ソーラーシェアリングの設置には、特殊な資格が不要で、農家や地域の人たちが参加しながら組み立てることができるというのも魅力のひとつだ。通常の太陽光発電に比べ、一つひとつの部材が小さいため手間がかかるという難点はあるものの、農業従事者自身がエネルギーづくりを直接手がけることの意義は大きい。

千葉県でソーラーシェアリングを広めている「自然エネルギーちば」では、Facebookなどでボランティアを募りながら、組み立て作業をコーディネートしている。

今後の農業を何とかしようという農家と、こうして実績を重ねているコミュニティが力を合わせることで、新しい農業のあり方が広がって行くのではないだろうか。

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文/高橋真樹
全国をめぐり、地域が主体になった自然エネルギーのプロジェクトを取材している。
WEBサイト「高橋真樹の全国ご当地エネルギーリポート」で連載中。
著書に『ご当地電力はじめました!』(岩波ジュニア新書)など。

※『SOLAR JOURNAL』vol.13 より転載

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