注目キーワード

政策・マーケット

2018年度産から適用の「減反廃止」。農家への影響は?

これまで40年間行われてきた米の生産量調整「減反政策」が2018年度産より廃止となるが、生産者にとってのメリットやデメリットは何か? また、農水省が発表した最新の"2018年度米"の作付動向とは?

そもそも「減反政策」とは?

減反政策とは、1970年頃から開始された米の生産量を抑える政策。米の作付面積の縮小や、転作(米以外の農作物をつくること)により米の過剰生産や在庫を削減し、価格低下を防ぐことを目的としている。これにより農家は、生産量を抑制する代わりに、収入の安定が保証されてきた。

ところが、この減反政策は2018年度より廃止される。今まで40年間続いてきた政策が終わることは、農家にどのような影響をもたらすのだろうか。


「減反政策」廃止による
メリット、デメリット

米の生産規制を外すメリットとしては、価格競争に拍車がかかり、生産意欲の高い農家の力を引き出せることにある。

しかしその一方、農家自らが戦略を立て、主体的に生産を行わなければならないというデメリットも懸念されることから、農水省では需給の見通しやレポート、生産資材価格の引下げといった支援措置によるサポートを充実させるとのこと。

同省は2018年2月27日、「平成30年産米等の作付動向について(第1回中間的取組状況)」を発表しており、2018年度産の米に関しては、1月末時点で作付面積が増加傾向にあるのは青森、岩手など6県で、千葉、大阪を含む5府県は減少の見通し。そのほか36都道府県に関しては前年並みとしており、米価格の大幅な値崩れなど混乱を招く心配はなさそうだ。

米農家にとって、大きなターニングポイントとなる「減反政策」の廃止。今後も国や市場の動向を、細かにチェックすることが大切だろう。

DATA

農林水産省

関連記事

農業機械&ソリューションLIST

アクセスランキング

  1. 福岡と愛知でも開発中! 生育データを活用したイチゴ栽培システム
  2. 土壌の保水力・保肥力を向上させる「EFポリマー」が日本随一の畑作地帯・十勝に上陸!...
  3. 軽トラカスタムの新潮流!親しみやすさが人気の『レトロカスタム』
  4. 強力な多年生雑草もすっきり一掃! コメリのおすすめ除草剤「マルガリーダ」とは?...
  5. 薄緑の葉色は「鉄欠乏」のサイン? 予防と対策は?
  6. 割れを防いで良品率アップ! 天然保水性ポリマー「EFポリマー」がニンジンのブランド化に貢献...
  7. JAが「農業協同組合」であり続けるために 経営危機を乗り越えるためにすべきことは?...
  8. ユーザー満足度が高い、コメリの水稲用肥料と殺虫殺菌剤に注目!
  9. 雑草のプロフェッショナルに聞く! 草をマルチにするメリットと留意点
  10. 被るだけで-10℃!?1ヶ月で完売した「ウルトラライトハット」が今年も発売...

フリーマガジン

「AGRI JOURNAL」

vol.31|¥0
2024/04/19発行

お詫びと訂正