あの有名シャトーの農園でも使用! 日本製の乗用草刈機はなぜ人気なのか?
2019/08/07
持続可能な農業に向けて大きく舵を切ったフランス。有名シャトーのぶどう畑では、Made in Japanブランドの小型乗用草刈機が愛用されている。
シャンパーニュのぶどう畑に
幅の狭い草刈機を開発
農業生産額がEU最大を誇り、なかでもワインにおいては、世界最大の輸出国となっている農業大国、フランス。2019年1月、フランス当局は除草剤のラウンドアップとその関連商品の販売を禁止した。
そうして減農薬に歩みを進めている事実を裏付けるように、シャンパーニュ地方のぶどう畑では、日本の農機メーカーOREC(オーレック)の乗用タイプ草刈機・ラビットモアーが颯爽と走る風景が多く見られる。
『ラビットモアー』とは?
オーレックの乗用草刈機シリーズのハイエンドモデル。シリーズ最大クラスの22馬力エンジンを搭載し、パワフルな刈り込みを実現。最適な重量バランスにより斜面でも安定した草刈りを可能に!各部カバーがワンタッチで開閉でき、内部清掃やメンテナンスにも配慮している。刈幅97.5cmのナイフが広範囲の雑草を一掃する頼もしいアイテム。
「このシャンパーニュ地方で生産されたぶどうのみを使い、特定の製法で製造された発泡ワインだけに与えられる称号が『シャンパン』なのです」と教えてくれたのは、同地方でOREC製品を販売するディーラー。
「そのため、農地の価格が驚くほど高い。1haで90〜100万ユーロ(約1億円)となると、少しのスペースも無駄にできません。他の地方と違い、ぶどう棚の間隔は狭く、わずか1m前後しかないのです。この幅に入れる乗用タイプの草刈機は、これまで市場にありませんでした」。
そこでORECは、車体幅を究極まで狭めたラビットモアーを製品化。これが生産者の間で話題となり、1年後には100台以上ものラビットモアーが走り回るようになった。今ではシャンパンの代表的ブランド『モエ・エ・シャンドン』や『ドン・ペリニヨン』の農場でも使用されている。
ワインの生産地でも
愛されるラビットモアー
ボルドーは言わずと知れた世界的なワインの生産地。ORECユーザーの農園主デュボアさんは、ほぼ一人で5haものグラン・クリュ(ぶどうの特級畑)を、除草剤を使うことなく管理している。
「EUが定めた残留農薬の基準はとても厳しいし、オーガニック志向の人も多いから、うちの畑は無農薬だよ。作業は増えるけれど、ラビットモアーがよく働いてくれる。草刈りはもちろん、傾斜がきつい農園内の移動も楽になった」。
「安全で効率的な農作業を」と願う生産者の気持ちに国境はない。それは農業大国フランスにおいても同じ。”世の中に役立つもの”をつくれば世界が認めてくれる……JAPANブランドのOREC製品が、その事実を証明している。
<製品情報>
ラビットモアーRM983
本体サイズ:全長200×全幅107×全高83cm、
重量:290kg。価格:793,000円
問い合わせ
株式会社オーレック
TEL:0943-32-5002
text: Reggy Kawashima
AGRI JOURNAL vol.12(2019年夏号)より転載
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