レタス水耕栽培の革命児! 作物の生育を解析してくれる最新システム
2020/10/05
レタス水耕栽培農園に導入する、AIを用いた育成不良苗の検出システムが共同開発された。不良苗発見の遅れ、病害の判別ミスなどを未然に防ぐことで、生産効率・歩留まりを向上させる。
レタス棚の静止画をクラウド上でAI解析
育成不良苗を検出
丸紅ネットワークソリューションズ株式会社(以下、「丸紅ネットワーク」)と、株式会社トーヨーホールディングス R&Dセンターは、レタス水耕栽培農園に導入するAIを用いた育成不良苗検出システムを共同開発した。
本システムは、レタス棚の静止画をクラウドにアップロードし、クラウド上でAI解析することにより、育成不良苗を検出。画像上では、良苗は緑四角形で囲まれ、不良苗は赤四角形で囲まれて表示される。検出結果は作業者へ通知されることになっている。不良苗の発見後、早期に対応することで、生産効率を改善できることにつながるのだ。
福島県を本社とする株式会社トーヨーエネルギーファームが運営するレタス水耕栽培農園は、すでに本システムを採用した。
ベテランのノウハウ依存から
技術の平準化を目指す
水耕栽培を含む第一次産業では、不良苗発見の遅れ、病害の判別ミスなどを未然に防ぐことが、生産効率・歩留まりの向上につながる。しかし、それらを解決するプロセスは、現在はベテランのノウハウに依存している部分が多く、若手への継承や作業者間での共有が難しいとの見方がある。
しかし、本システムを利用すれば作物の状態が見える化され、生産効率が改善されるだけでなく技術の平準化をはかることができる。
第一弾となった羽生市レタス水耕栽培農園を皮切りに、今後は、トーヨーエネルギーが施工する全国の農園での本システム導入・生産効率と歩留まり向上を目指す。
DATA
丸紅ネットワークソリューションズ株式会社
株式会社トーヨーエネルギーファーム
文:竹中唯