鈴木農相 5月22日記者会見「ナフサ由来製品の供給不安で、27日に業界団体と意見交換」
2026.05.22
鈴木農林水産大臣は5月22日の記者会見で、ナフサ由来の食品包装容器の変更が相次いでいることについて、27日に食品メーカーや小売り、外食の業界団体と意見交換を行い、調達状況を確認する考えを明らかにした。
メイン画像:記者会見する鈴木農相(出典 農林水産省)
鈴木農水大臣
記者会見概要
大臣 中東情勢に関してであります。昨日の閣僚会議でも報告をさせていただきましたとおり、食品事業者の皆様が、より安心して企業活動を継続できるよう、食品製造、流通・小売、そして外食など、食品産業全体に関わる各業界の皆様との継続的な情報共有体制を構築するため、これら関係団体と農林水産省、経済産業省からなります、食品容器包装等情報交換会を設置することといたしました。第1回目は、5月27日水曜日に開催を予定をしております。情報交換会では、両省から、ナフサ由来の化学製品の需給見通しなどをお伝えをするとともに、各業界団体の皆様から、食品容器包装などの調達状況などの情報を共有いただくなど、実務者レベルでの連携体制を強化をしてまいります。
―中東情勢に関して伺います。ナフサの高騰や不足への懸念から、大手スーパーのイトーヨーカ堂は、刺身の容器の蓋をプラスチックからラップに変える、ファミリーマートは、商品包装でブランドロゴを白黒にするなど、食品包装の見直しの動きが広がっています。こうした動きへの受け止めと、冒頭、御発言があった、情報交換会のねらいだったり、どういったことを期待されているか、伺えますでしょうか。また、農水省として進める57項目の流通実態把握の調査について、進捗をお聞かせください。
大臣 農林水産業・食品産業で使われる資材や食品容器包装については、農業用マルチフィルムなどの57項目について、原料供給、製造、流通、利用など、サプライチェーンの各段階の動向について、事業者からの聞き取りを行ってきております。調査の進捗につきましては、5月12日の会見において報告をいたしました、コメ袋や農業ハウス用ビニールなど、12項目に加えまして、新たに、農業分野においては、牧草などのサイレージ用のラップ、そして林業分野では苗木のコンテナ、また食品産業分野では植物油の容器などの18項目について、業界シェアで過半以上に相当する事業者などから聞き取りを行い、これらの30項目については、全体として、供給に問題はないことは確認をしております。
農林水産省としては、引き続き、残りの項目についても調査を行い、農林水産業・食品産業関連資材のサプライチェーンの動向を具体的に把握し、問題の解決を図り、食料の安定供給につなげていきたいというふうに思います。このほか、これまでに約900件の個別相談を受けてきております。その中には、資材調達などの懸念や、実際に流通の目詰まりなどの問題が起きている個々のケースもありますので、寄せられた情報を基に、経済産業省と連携をして、個別にその解消に取り組んでいるところであります。
―米について2点お伺いいたします。今週水曜日に、令和8年産の水田作付意向調査の結果が発表されました。それによりますと、主食用米の生産量は733万トンと需要見通しを上回り、民間在庫も積み上がっている中で、需給状況は更に緩和する見通しとなっております。まず、こちらの調査結果の受け止めと、米の価格への影響、これをどう見ているか教えてください。
大臣 一昨日に公表いたしました作付意向によれば、主食用米の作付面積が、1月末時点の調査結果から0.2万ha増加をし、136.3万haとなりました。これは需給見通しでお示しをした711万トンを大幅に上回る、733万トンの生産量に相当することとなります。他方で、多様な米の需要を満たしていくことが重要である中で、加工用米や米粉用米などについては、需要を十分に満たしているという状況だとは言えず、引き続き、それらについて増産が求められている状況です。
農林水産省といたしましては、生産者の皆様が作成をいたします営農計画書の提出期限である6月末に向けまして、引き続ききめ細かな情報提供などを行うなど、産地・生産者の皆様が作付判断をできる環境を整備をし、需要に応じた生産を推進をしてまいります。
また、米の価格については、いつも申し上げておりますが、需給バランスなど、民間の取引環境の中で決まっていくものであるため、今後の価格の見通しについて、予断をもってお答えすることは困難でありますが、現状で、米取引関係者を対象とした調査では、価格水準については、今後、価格が低下していくとの見方が引き続き強い状態となっております。一般的に申し上げれば、需要を大幅に上回る在庫量ということになれば、それは当然、価格もそれに従って、ということになろうかというふうに考えております。
―2点目です。備蓄米の買戻しについてお伺いします。大臣、かねてより需給状況などを見定めた上で、買戻しを実施するとおっしゃっていましたが、今回の調査結果、需給状況、緩和する見通しとなっております。この調査結果が、買戻しのタイミングついてどのように影響を与えるか、どう考えているか、お答えください。
大臣 昨年3月以降、主食米として売渡しをさせていただいた、備蓄米の買戻しについて、米をめぐる様々な状況を総合的に見定めることが重要であるというふうに考えております。具体的なタイミングにつきましては、これまでも申し上げているとおり、まず、現在、行っています令和8年産政府備蓄米の買入入札の状況、これ現時点で、21万トン買入予定に対しまして、第2回目まで入札を終えておりますが、17万トンが落札をしております。そして同時に、主食用米の販売動向や民間在庫の状況、また、お米のお菓子、米菓や米粉、そして日本酒メーカーなどの非主食用米を取り扱う事業者の原料米ニーズの状況、また、米取引関係者の需給動向などの判断に関する調査結果、このような状況やニーズを踏まえた各産地の作付意向などのデータを見ながら、米の基本指針に沿って、今後の需給状況や販売動向等を見定めた上で、適切に判断してまいりたいと考えています。
DATA
取材・文:アグリジャーナル編集部
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